「白と黒の光の玉」
チャムとロンジンの元にフィウがやって来た。
チャムとは白い玉の陽の精霊で、ロンジンは黒い玉の影の精霊だ。
「フィウどうした?」ロンジンが聞く。
フィウは変わらず例の話をする。
チャムとロンジンは何も言わずにただ話を聞く。
「ちょっと聞いても良いかな?」
話に割って入ったのはランだった。
ランは黒い玉の持ち主でロンジンと共に行動している青年だ。
「そこまで話して先延ばしにする意味があるのかい?」
フィウは「分からない。僕は大精霊王様に言われた通り伝えただけ...」
「分かった。フィウは自分の役割を果たした。それだけの事実だけでいいよ。」
フィウは何も言い返さずどこかに行ってしまった。
ロンジンが言う「ラン!今の言い方は酷いんじゃないか!」
「ほぼ全てが分かっているのに話さないのは酷く無いのかい?」
「それは...」
ロンジンは黙ってしまった。
「話せないんだから仕方ないじゃない!いつか話せるようになったら話してくれるよ!」
話の間に入ったのはリンだった。
リンは白い玉の持ち主でランの双子の妹だ。
その時外を見ていたチャムが何かを見つけた。
「結...界?」
「チャムどうかした?」
リンが近寄り話し掛ける。
「少し遠いけど大きな結界が見えるんだよね。誰かが戦っている。」
チャムが目を閉じ集中して結界を感じ取る。
.........
「レミー!レミーだ!結界も大き過ぎる!」
その声にロンジンが反応する。
「レミーと戦士が戦ってるのか!?」
「結界の大きさからしたら普通じゃ無いよ。数が多いのか相手が大きいのか...大丈夫なのかな...」
「行こう!大丈夫ならそれでいいじゃない!危なかったら助けよう!」
ランが言う。
「俺の車で行けば少しでも早く着くだろう。リン!行くぞ!」
急いで車庫に向かう2人。
車に乗り込み結界に向かう車内ではチャムが道案内をする。
15分程走った所で結界が見えた。
「リン!戦闘準備!」
「もういつでも戦えるよ!」
「じゃあ行くぞ!」車は結界の中に入った。
結界の中に入った二人は目を疑った。
あまりにも普通じゃ無い大きさの目玉に少女が一人戦っているからだ。
「嘘だろ...なんだこの大きさは...」ランが唖然とするもリンは臨戦態勢でランに言う。
「ラン!行くよ!車で近づける所まで近づいて!」
「分かったよ!覚悟決めろよ!リン、タダじゃ済まないぞ!」
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