「目玉の大将」

その頃大精霊園にて。

「大精霊王さ~ま~~~!」

「フィウどうしたんだい?そんなに急いで。」

フィウとは大精霊王の秘書的な役割の精霊だ。

「大精霊王さま!ロブも戦士を見つけたです!」

「...そうか。いよいよ5人集まったのですね。こちらで分かった事を各精霊、戦士に至急伝えてください!」


マコト宅

「そうかマコトと言うんじゃな。マコトよ改めてよろしく頼むぞい。」

改まられると何か照れてしまい「あぁ...よ、よろしく。」

変な感じになってしまった。

ずいぶん身体が楽になったので身体を起こし話を続けた。

「ここは俺の部屋なんだよな?」

何も無い真っ白な部屋を見渡し聞いてみた。

「そうじゃ。マコトお前さんの部屋じゃ。」

「何も無いけど?本当に俺の部屋なんだよな?」

「極僅かだが結界を張っているので何も無いように見えるだけじゃよ。マコトが回復するまでは目玉に見つかる訳にはいかなかったのでな...」

俺が3つ目を倒してすぐに倒れたからか...

部屋までもロブが運んでくれたんだろう。

「もう大丈夫だから結界解いていいよ。」

その言葉にロブは少し目を閉じ何かを感じ取っているようだ。

「うむ。近くに目玉も見つからんし結界は解いて良かろう。」

ロブが結界を解くと俺の部屋に戻った。

本当に結界なんてあったんだな...


「ロブじ~い~っ!」

どこからともなくロブより小さい精霊が現れた!

「フィウではないか!どうしたんじゃ?」

ロブを無視してなぜか俺をガン見してくる...


「俺の顔に何か付いてる?」

すごい近距離で見られる…ジーって擬音が何処からか聞こえて来そうだ。

すると突然。

「あんたがロブの選んだ人?強いの?」

何かいきなり上から目線で言われ唖然としてると再度問いかけてくる。

「強いのかって聞いてるんだよ!」

なぜ怒る?てかなぜ怒られてんだ?

「強いか弱いかなんか自分じゃわからねぇよ!」ちょっと強気に言い返してみた。

するとロブが間に割って入る。

「マコトは初陣で3つ目を倒しておる。決して弱くはないぞ。それよりどうしたんじゃ?」

「そうそう目玉の大将が分かったんだ!大精霊王さまに頼まれてそれを伝えに来たんだよ!」

もう大将分かったならすぐ倒して終わりにすりゃいいじゃ無いか。と思った次の言葉に唖然とする。

「大変なんだ!目玉の大将は人間の少女なんだよ!」

ロブと目を合わせ固まってしまった…


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る