第1楽章 Andante 歩くように⑧

次に、会ったのは、、、たしか 34歳、お菓子職人のりょうさん。


そして、何よりのダントツの、ダントツの、


「イケメン」だ。



いやいや、縁がなさすぎるよ。

なんでこんな自分の外見に自信ないのに、イケメンがいいねくれるんだ!?

なんでなんだ!!!???


電話のやりとりはこんな感じだった。

「ユウさん、運動すき?」

「あ〜、山登りなら、めっちゃしたいかも、です!」

「めっちゃいいじゃん、山登り。行こう!」


そうして決まった、高尾山。


あの、マジで顔面偏差値低いんです・・・なんか申し訳ないです、すみません、を心の中で100回は唱えたね。

そして、いざ当日。

駅で待ち合わせたはずだが、一向に来ない。


え、これまた、、、、やられたか?

きてるのに、「あーこいつないわー」的なやつか!!!???

あああああ、まじかよ、いやでも仕方ないよな、相手イケメンだし(どういうこっちゃねん)。


10分後。

「ユウさん、、かな?ごめん、待った?」


・・・・神よ、見捨てずにいてくれてありがとううううう(涙)。

ということで、合流しました。え、10分待たせるのはクソだって?

本当ですね。本当に良くないと思います。良くないですね(照)。


でも、いいんです。イケメンと山登りとか、「初めてですから!!!!!!!」。


「いや、実は朝5時からランニングして、そこから6時に仕事手伝って、すぐにきたんだけど、ここまでは2時間かかるから、ちょっと遅れちゃったんだ」

「!?(5時からランニング?いる?6時から仕事?早くね?)、おお、すごいですね。2時間もかかっちゃったなんて、なんだかすみません。」

「いやいや、来れてよかったよ。すごく運動になりそうだしね。」


っとまぁ、すごく運動に関してポジティブな方で。

太くて逞しい、、、というひろくんとは違い、ボクシングや柔道などなんでもスポーツをやるりょうさんは、とても、しなやかな筋肉質。ほっそりマッチョなのだ、、、!!

さらっと、腹をチラリして「鍛えてるからさ」と見せつけてくる、、、。


22歳の自分には、眩しかったです。。。


ですが、どうも口下手。

会話を振ってくることもなく、私が質問することに。

「どんな生活なんですか〜?」「仕事はどんな内容で?」「なんで東京に来たの?」などなど。


あまりに、変わった人物すぎて今までの生い立ち聞くだけでも楽しかった〜が、

特に恋愛に発展することはなさそうだった。

帰り際、「ユウさんが、話してくれてよかったよ。俺、口下手だからさ、、話とかが苦手だからさ。楽しかったよ。ありがとう。また、遊ぼう?」。


質問ばっかになっちゃってたけど、そう言ってもらえてよかったよ。

ただ、山登りは息が荒くなるのを耐えながら話しかけるのが私にはハードだったぜ。

いい汗かいたなぁ。


帰途に帰るときには、まぁ今のところひろくん一本だな、、、と思ってた。




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