第六話 ?????

 少女は今日もメッセージアプリを開いていた。開いて、『助けて』の一言を送信出来ずに固まっていた。

 

「助けを求めても、助けてくれるとは思えないし───というか、助かったら助かったで、私の居場所は無くなるし……もう、やめよ」


 少女はスマホから手を放し、シーツを変えたベッドの上に寝転がる。

 

「助けてくれなくてもいいから……話を聞いてくれる人がいてくれたら楽になるんだろうなぁ……」


 寝よう、とスマホのアラームを設定していると、メッセージが届いたことを通知してくる。


「こんな時間に……雪ちゃん?」


 送り主は、同じクラスの峰山雪。教室ではそれなりに話をしているけど、こんな時間にメッセージを送ってきたのは初めてのことだった。恐る恐る、メッセージの内容を確認する。


『美野里ちゃんのお兄さんことについて、話があるんだけど、いい?』

 

 


 

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