「温かな場所」

 ぽかぽかと身体が温まる窓辺。

 陽射しぬくぬく、床もじんわり。

 手足を投げ出せば至福の時。


 ぬくいといえば、赤く光る四つ足布団。

 あれは良い。

 狭さが足りないのと邪魔が入るのが玉に瑕。

 あつあつになって外に出るまでがセット。


 それと、デカブツが居る布団も悪くない。

 普段は五月蠅いデカブツも静かになり。

 窮屈なのがピッタリ。


 んん。

 何だかデカブツの身体が水っぽい。

 静かにならないし、うんうん五月蠅い。

 そういえば明るいのに布団の中に居る。


 しょうのない奴。

 ごろごろと音を鳴らしてぐりぐりしてやる。

 ダメか。


「しょうのない奴にゃ」


 しょうがないので尻尾を仕舞って立ち上がる。

 水と、くすりとかいう奴が要る。

 二足歩行は疲れるけど、コイツが居ないと四つ足布団も冷たいままだ。

 それじゃぁ困る。


 これも温かい場所のため。

 しょうのない奴。

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