第11話ご褒美

先輩が仕事が上手く行き、ザ、エリートになった


ご機嫌な先輩が


今日は奢るぞー!とついて来い!と

連れて行かれたのは

以前通り過ぎた

高級なキャバクラ

外まで並んでいるお店


だいたい、今2時間待ちですね。と

ボーイさんが言った。


先輩は、


いいか?今日は待つぞ!と


うー、金額高い上に2時間も待って入るのか?

と、げんなりした。

だけど先輩は。


高いのに、並んでる

この煌びやかな店の中にどんな美女が居るか

知りたくないか?


それは確かに、。知りたい、

俺達6人は2時間待った。

中は明るく

女の子達がハッキリ見える

ボーイさんもキリッとしていてカッコいい

チラッと覗くとドレスも他の店とはレベルが違う、

女の子達も品のいい子ばかり

金髪やピンクの髪の毛の子はいない

姿勢良く、高いのがわかる様なきがした。


2時間以上待った。腰が痛い


丁寧に対応され


ご案内致しますと、


フカフカのソファに

ピカピカのグラス、

生の花が綺麗に飾られて

特に白い薔薇がたくさんあるのが

印象的だった


花の香りがした。

店中を見回した。


ご指名は?


フリーでお願いしますと

先輩が伝え


とりあえずシャンパン頼むぞと

女の子が来る前からシャンパンをたのんだ。

俺は周りを見渡し、観察していた


1人づつ。

失礼しますと

女の子が入ってきた。

品のいい子ばかりだ


どんな人達がお客さんで来るのだろうと

キョロキョロ見ていた


目の前をスッと綺麗な人が通った

後ろ姿だけど真っ白のタイトなドレスが

とても目立っていて、

俺はその後ろ姿に見惚れた


懐かしい感じがした

梨花をこんな風に見てたなと、

彼女が、腰を低くして向いの席についた。

そして上半身がこちらに傾いた


俺はまるで深い穴に落ちていく様な感覚になった、何も聞こえない。

動く事も出来ない、

梨花だ。

想像していたより何倍も綺麗だ。


佑月?佑月ー?乾杯するぞーと

先輩の声がしたけど

梨花から目が話せなかった


佑月?

先輩が隣りまで来て俺の背中を叩いた。

俺は梨花から視線を外さないまま


先輩、、、クリオネが目の前に、、と言った。

察した先輩がボーイさんを呼んで


すいません、一度女の子に席外してもらえますか?と、頼んだ。


俺は固まり動けない


佑月、落ち着け

ちょい待ってろ。


俺は目の前のわからないお酒を一気飲みした。


先輩がボーイさんの所に行って何か話してる

ボーイさんは驚き微笑むと

頭を下げた。


先輩が


佑月心配するなと言った。

梨花が席を立ち裏に消えた。


俺はやっと身体が動いて

また、お酒を一気に飲んだ。


先輩は、


佑月安心しろ。俺たちがついてる。

な。いいか?

俺はよくわからないまま。


はい。大丈夫です。

と言った。

梨花が、、、


近づいてきた。


梨花は腰を引くして頭を下げると


ご指名ありがとうございます。

リカです。

あの、全員の方からご指名頂いたみたいで

大丈夫ですか?と聞いた。


先輩が全員指名で。ヘルプは無しでと答えた


リカ?

本名のまま?


あのー、私は何処に座ればよいのでしょうか?と


先輩達が、俺の隣を指さした。

リカは

俺の隣に座った


そして、みんなの顔を見ると


あの?私初めてお会いしますよね?と

言った。


俺は氷が一気に溶けた様に


梨花の顔を見て


話した。


花井 佑月です。

覚えてませんか?と聞くと


首を傾げゆっくり笑った。


田中 梨花さんですよね?

俺同じ中学の一個下で野球部でした。

梨花は俺の顔をじっと見て


また、ゆっくり笑うと。


ああ、思い出した。


俺は泣きそうになった。


私の友達と付き合ってたよね?

咲也くんの友達でしょ?と


俺は重い石が乗った様な気分になり

やっぱり、と呟いた。

夢じゃなかった。


梨花はやっぱり?

どうしたの?と首を傾げた、


あの時と同じ、

俺はダムが崩壊した様に。

話し出した。


中学からずっと、あなたが好きで

あなただけしか好きになれなくて

良い年して彼女も出来た事もなく

未だ童貞です。気持ち悪いですよね?

と、いきなりぶっ込んだ。


梨花はクスクスと笑うと、

こんなにカッコいいのに。

冗談でしょ?と

返した。


先輩が

信じられないと思うけど

本当の話しなんだ。


信用して聞いてやってくれ!


そうゆうと。

先輩は

免許証と名刺を出した、

それを見た先輩達も同じく出した。

嘘はない。本当の話しなんだ。

少しきいてくれ。


全員がリカ指名にしてくれた理由が分かった。

他の指名席に移動してしまうから

6人分の時間をとってくれたんだ。


佑月、頑張れよ。と。言われ


一生懸命になってくれる先輩たち

俺は此処で頑張らなくて

いつ頑張るだ?と


深呼吸してお腹に力を入れた


そして梨花の顔を見て話した


あの、小学校で4人で遊んだ事覚えてますか?と聞いた


少し悲しそうな顔をして

覚えてるよ。と、答えた

俺は

なんで?なんで?いきなり帰ったんですか?と聞いた。


先輩達は必死に聴いている。


梨花はジッと俺の顔を見て

ゆっくり両腕を見せた


そこには、明らかにタバコを押し付けられた

後が何個もあった。

俺は頭を抱えた泣くのを我慢した。


先輩達が予想以上の話しだと

困った顔になった


知らなかった。

こんな事されてたなんて。


俺は梨花のやけどの後が痛々しくて

すべて俺のせいだと思うと、

俺はなんて、クズなんだろうと思った


先輩が

佑月は多分もう、話せ無いと思うから

俺が全て話す。


お願いです。

今夜時間くれませんか?

お願いします。

先輩達みんなが頭を下げてくれた。


梨花は、少し考えて


わかりました。と言った

そして

思い出した!!


そう言うと、


佑月?待ってて

だから顔上げてと言って。

席を立った。

そして、

先輩に。


すぐ支払いして表で待ってて下さいと言った。

梨花は、早退したのだ。


私服で店からでてくると


話しちゃんと聞きますと凛として話した


先輩が

俺がちゃんとはなしてやるから。

佑月のアパートいくぞ!と


そして梨花に、


男ばかりで

男のアパート行くの怖いよね?と聞いた


梨花は

中学生の佑月を思い出したから

大丈夫ですと、アパートに来た、


先輩は

火傷の痕がショックで沈んでいる

俺に、しっかりしろ!と言って肩を叩いた

梨花だって不安なはずだぞ!と


先輩は細かく

中学から今日までの俺の事を話した。


梨花は俺を見て、顔上げてと言うと


今までずっと、大切にしてくれてありがとう

言った。


俺は声を出して男泣きをした。


梨花は

俺の手を取り両手で握ると


佑月?大丈夫?

ごめんね。

再会した私がキャバ嬢で。と言った


涙がとまらなかった。


先輩は、本当に梨花ちゃんは

クリオネなんだねー

佑月の言う通りだったなーと


梨花は俺をずっと慰めてた


すごいカッコよくなったね?

と。


だけど、

俺、気持ち悪いだろ?と聞くと


首を振り。


こんな私を好きでいてくれてありがとう!と

言った。


俺は馬鹿みたいに泣いた


先輩がドライブだろ?と


泣いて何も言えない代わりに

車の話しをしてくれた、


梨花の好きそうな車

梨花を乗せるのが夢

誰も女の子を乗せてない事



リカはなんだか、考えて黙った


そして

今週日曜一時に駅前で約束

どうかな?


と言った


何度も頷くだけで、声が出なかった


梨花は

丁寧に1人づつ

先輩達にお礼を言うと


帰って行った

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る