追放大好きから始まる病原体『後語り』⑤

 後日談


 ガルデン王国の冒険者ギルドに登録していた『勇者パーティ』の、9割ほどを契約させてしまったのだけれど、流石はと言うべきなのか。人間としては破格の強さを持っており、わたしの死霊達もかなり増え、戦力も大幅な底上げが出来た。


 出来たのだけれど、別にわたしは戦争がしたい訳でも、ましてや領地開拓等をしたい訳でもない。復讐代行事務所の古屋敷さえ維持出来れば何の問題もないのだ。


 そして、なんとか陛下の頼み事で会談した、ハイベルタ市長は、あの人も当然の様に席を明け渡すと言い放つ始末であった。全く持って無責任極まりないのだ。多少の手を貸すことにはしたけれど、復讐屋どころか便利屋みたいな扱いに、わたしは憤慨を覚える。


 それにしても、スローライフやっほー病か。


 追放された冒険者達は、恨みを持たずに何をしているのだろうか。今までは『殺したい』『復讐したい』という冒険者が大半ではあったけれど、何か理由でも有るのだろうか。既に余る程の死霊を手にした訳だけれど、少し気になるというのも本音である。


 ダンジョン器具にしてもそうだけれど、この数年で世界中が何かしらの病気にかかっているようだ。


 と、わたしは思う。





 おしまい




――――――――



 第3話『追放大好き勇者を追放したい』ご覧になって頂きありがとうございました。


 本筋の、婚約破棄病に続き、追放病の物語にしてみましたが、いかがでしたでしょうか。

 更に新しい、『スローライフやっほー病』も、この先の展開にどう影響を与えていくのか。頑張ります。



 引き続きブクマ評価等、応援宜しくお願いします。


 祭囃子

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