〈陽菜乃視点〉

パソコンのタイプ音が響く中

「戻りましたよ」と蒼司君の声が聞こえ

キーボードから手を離して顔を上げた

ｻｸﾗ「お腹空きましたね！先輩先に食べちゃいましょう？」

蒼司君が買ってきてくれたお弁当を食べながら

「あと２日ですね」と連日残業続きなのに

ニコニコと笑顔で話す桜に「そうだね」と笑った

ｿｳｼﾞ「先輩達って逆ですよね？」

「逆？？」

ｿｳｼﾞ「パッと見、桜先輩は女の子って

　　感じじゃないですか服とか話し方とか！

　でも性格はわりかしサバサバしてますよね？」

ｻｸﾗ「パッと見ってなによ！！」

ｿｳｼﾞ「ヒナ先輩は…見た目アレですけど

　しっかりした年上の先輩なんだなとか思ってたら

　実は子供っぽい性格でナイーブ？笑」

「見た目アレって身長でしょ…」

蒼司君は生意気な部分はあるけれど

最初の頃に比べるとだいぶ話しやすくなった…

カレンダーをチラッと見てあと４日で

ウサギに会えると思うと口元が緩み

誤魔化すようにおかずを口に運んだ

( 約２週間ぶりかぁ… )

土日は休日出勤して会社に来ていたし

ウサギもオープンしたてのバイトが忙しく

あのドライブの日からずっと会えていなく

少しだけ連絡のやりとりも少なくなっていた

・

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