4月18日(木)

〈ハルト視点〉








アキラ「お疲れ!」






ハルト「なんか久しぶりに会う気がするな」






アキラ「授業も減ったからな

  バイトはどう?慣れたか?笑」





ハルト「料理少しは覚えたよ!笑

  雑炊も今ならちゃんと作れるしな!」







久しぶりに学校で煌と会って

あの背中合わせのベンチに行き

バイトの話わヒナの話をしていると…







女「あの…何年生ですか?」



 



ハルト「3年だけど?」



 



女「先輩達と…仲良くなりたくて…あの…」






アキラ「俺たち彼女いるからムリだよ」






煌の冷たい物言いに驚いて

顔を向けると煌は声だけじゃなく

顔の表情も冷たくあしらっていた…






女「あっ…すみません…」






声をかけて来た女の子は友達の所に

走って戻っていき…

立ち去る時に見えた顔は

傷ついているように見えた…






ハルト「あんまりキツ過ぎじゃない?」





アキラ「優しくすれば期待してまた近づいてくるじゃん」





ハルト「でもアレ多分一年だぞ?」






アキラ「・・・・女って怖いよ?」






煌はペットボトルのジュースを飲みながら

少し冷めた目で遠くからコッチを見ている

別の女の子達を見て呟いた…






アキラ「ちょっと優しくして期待したら…怖いよ?

  一つ手に入れたら全部欲しくなるんだから…

  それが好きな相手ならいいけど…

  そうじゃないなら厄介な存在だから

  期待しないように線を引いてあげなきゃ…」






ハルト「・・・・相手の為ってこと?」






アキラ「相手っていうか…コッチの本命の為?」






ハルト「・・・・・・」

 

 

 



 


俺は少し冷たいなと感じて聞いていた…

煌にとって自分の本命以外の女の子は

皆んな、どうでもいい存在なんだと分かり

それはなんだか…寂しい生き方だと思った…





でも、煌は知っていたんだ…

一番大切な人を失う事がどんなに辛いか

知っていたからそうできたんだ…





一番大切な人がいなくなって

周りに他の誰かが沢山いても…

心はすごく寂しい…






なぁ、アキラ…

今の俺とお前…どっちが本当に寂しいんだろうな…








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