私のラビット君２

３月１４日（木）

〈ハルト視点〉

部屋で教習所の教科書を開いて見ていると

着信音が鳴り出しヒナが帰って来たんだと分かり

充電のコンセントを抜いてから手に取った

ﾊﾙﾄ「お疲れ様」

「ただいま…はーちゃん、今日ごめんね？」

ﾊﾙﾄ「ん？お仕事なんだからしょうがないよ！笑

　　 あと２週間で残業も終わるから

　　そしたらいっぱい相手してもらうしね？笑」

今日はホワイトデーで

ヒナはバレンタインのお返しをしたいから

出来れば会いたいと言ってくれたけど

毎日残業続きのヒナに無理はしてほしくなく

週末にゆっくりホワイトデーを祝ってもらう事にした

( ・・この前もらったようなもんだしね… )

２日前に泊まった時のヒナは

いつもよりも甘えん坊で、ちょっと身体を離したら

「ハル…」と俺の名前を呼んでギュッと

抱きついてきて…可愛かった…

「明日からバイトの研修なんでしょ？」

ﾊﾙﾄ「うん、まだ誰にも会った事ないから

　　　ちょっとだけ緊張するよ…笑」

「はーちゃんなら大丈夫よ？笑

　準備はできてるの？爪は切った？

　髪型は大丈夫？飲食店なんだから長いのはダメよ！」

数日前はあんなに可愛く甘えてきたのに

もう忘れたかのように

お姉さんなヒナに少し笑いが出てきた…

「ちょっと、聞いてるの？返事しなさいよ！」

俺のような事を言っているヒナが可笑しくて

俺もヒナの真似をして「ハイハイ」と返事をすると…

「何よ、そのいい加減な返事！！」

ﾊﾙﾄ「誰かさんの真似だよ！笑」

夫婦が段々と似てくるっていうのが

少しだけ分かった気がした…

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