〈陽菜乃視点〉







一緒に洋服買いにくるのは…友樹君がいい…

ウサギは「ダメ!ダメ!」と煩くて

時間が余計にかかるうえに

肩が半分出るような襟元の広いセーターを

持って来て「コレがいいよ」と言ってくるけど…





何となく開いた肩に顎を乗せてくる

エロウサギの魂胆が見えて…ヤダ…





どうしようかと思っていると

ウサギの「ゲッ…」と言う声と共に

「デート?」と友樹君の声がして

ウサギの奥を見るとずっと待っていた

友樹君が笑って近づいて来た







ユウキ「ネーさん、明けましておめでとうございます」






ブルーはしっかりしてるなと思いながら挨拶をして

「休憩?」と聞くと首を縦に振るから

お願いしようかと思ったけれど

立ち仕事で足は痛いだろうしゆっくり休みたいかなと考えていると…







ユウキ「服みましょうか?笑  陽兎じゃダメでしょうから」






ハルト「なんだよソレ!?」






ユウキ「だってお前アイドルの衣装見てても

    変なのばっかり可愛いって言ってたから!笑」







確かにウサギの勧めてくる服は変だった…

やっぱりセンスの問題なんだと思い20分だけ

友樹君に付き合ってもらって

試着はしないでそのまま購入する事にした





ウサギはずっと文句を言っていたけど

聞き流して友樹君にお礼を伝えてから

「何見ようか?」と顔を向けると

また不機嫌顔のウサギに戻っていて

ヤレヤレと思いながら雑貨屋に連れて行った






「はーちゃんとお揃いの

 マグカップ買おうと思っててねどれがいいかな?」






と聞くとウサギは目を見開いて驚いていて

「マグカップ?」と言うから

違うのが良いのかなと思い

お酒を飲むグラスにすると聞くと

ウサギはグラスがいいと上機嫌になり

ホッとしながら一緒に選んでいると

ウサギのスマホが鳴った







ハルト「30分位で迎えに来るみたいだから

   買い終わったらちょっといい?」






また会えなくなるウサギに寂しさを感じ

会計が終わりウサギと手を繋いで歩いていても

なんとなくギュッとなる胸に「ハル…」と呼ぶと

ウサギは立ち止まってコッチを見てきた…







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