〈ハルト視点〉








年越し蕎麦を食べながら24時を家族で迎えて

テレビの左下の時間を見ていると…

俺のスマホの通知が連続で鳴りだし

友樹や仁達からだろうと思った







タツヤ「いいのか?笑」






ハルト「食べ終わってからでいいよ」







俺の予想じゃヒナも実家で家族と過ごしているから

今頃、蕎麦を食べてるだろうし…

24時丁度に「おめでとう」と言いたかったけれど

15分に電話をするとLINEを送っておいた…







蕎麦を食べ終わると丼を洗い場に置いてから

スマホを持って自分の部屋へと急いで向かった





( もう食べ終わったかな? )






ヒナは食事のペースが…遅い…

テレビを見ていると余計に箸の進みも遅いから

大丈夫かなと思いながら発信ボタンを押した






「もしもし」と直ぐに繋がった電話に

ホッとしながら新年の挨拶と蕎麦は食べ終わったか聞くと…







「子供じゃないんだから食べ終わるわよ」






ハルト「いつもは子供みたいに時間かかるでしょ?笑」






「新年早々生意気ね… 」






ハルト「ねーヒナ……俺のこと…好き?」







煌の電話であの話を聞いてから

ヒナに聞いてみたかった…







「急にどうしたの?笑」






ハルト「いいから、答えて…」






「・・・・えー…」







ヒナが俺に好きだと言ってくれたのは

あのバーで皆んなの前で言ってくれたあの1回だけだ…







ハルト「・・・・好き?」







「・・・・・・帰って来てから言うね?笑」







泣いてた話を聞く前だったら

そんなに好きじゃないのかなと落ち込んだだろうけど

今は照れているヒナの姿が想像できて

口の端が上がっている







ハルト「じゃー帰ってからでいいよ…

    でもコッチの質問は答えてね?笑」






「なに?」






ハルト「ヒナさ……コンビニでしゃがんで泣いてた?笑」






「・・ツッ!!・・・あの店員に聞いたのね…」








本当だったんだと思い笑い出すと

「何よ!」とプリプリとしているヒナの声が

聞こえてきて余計に可笑しくなった





まさかヒナがコンビニで子供みたいに泣くなんて

思ってもみなかったから








ハルト「どーして泣いてたの?笑」






「・・・・忘れたわよ…」






ハルト「・・・・俺も泣いたよ…ヒナと同じ場所で…」






「・・・・え?」






ハルト「ヒナを思い出してね…会いたくて泣いたよ」






「・・・・・・」






ハルト「煌が似た物カップルだって笑ってた!笑」






「・・・・はーちゃん」







この日ヒナから2回目の「好き」をもらった…

新年あけて直ぐにヒナから毎年言ってもらうのもいいなと思った…





来年、再来年は実家で過ごすかもしれないから

また電話越しに聞きたいし…

その次は俺の隣りで言ってほしいなと思った…









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