元旦

〈タツヤ視点〉








俺が自分の部屋でゆっくりとしていると

陽兎が「お願いがあって」と入ってきた







タツヤ「お願い?お年玉の増額か?笑」






ハルト「違うよ!!お年玉は毎年…ありがとう…」








陽兎は7歳離れていることもあり

特別可愛く見える部分もあるが…






( 今回は少し違うな…笑 )






幼い頃から「兄ちゃん!兄ちゃん!」と

俺の真似をする陽兎は可愛かったが

流石に高校生位から多少生意気になりだしたし

大学に入ってからは実家を離れて自由も覚え

それこそ自由奔放に遊びまわっている感じだった





じーちゃん達にも

迷惑かけてんじゃないと思っていたが…







祖父「タクシーも直ぐには乗れないだろうから

  駅に迎えに行ってやってくれないか?」







じーちゃんからあんな連絡がきたのは初めてで

何かあったのかと心配になり

陽兎が迷惑かけてないかと尋ねると

予想外の答えが返ってきて驚いた








タツヤ「・・・・でっ、頼みは?笑」






ハルト「兄ちゃん明日…暇??」






タツヤ「明日??親戚の家に挨拶に行く位だが…」






ハルト「その後買い物に連れて行ってくれない?」






タツヤ「買い物って初売りの事か?」






陽兎は「そう」と頷いていて可愛いが…

可愛くはあるが…ハッキリ言って面倒くさい…



ただでさえ人混みは苦手なのに初売りなんて

人混みを通り越して満員電車みてぇなもんだ…







タツヤ「仁と行けよ…」





ハルト「兄ちゃんと行きたいんだよ!!」





タツヤ「車で行っても駐車場探しで疲れるだけだぞ?」






ハルト「いいから!仲良く行こうよ?笑」








俺と行けば電車でもみくちゃにされないから

頼んできたのかと思ったが、いくら断っても

中々ひかない陽兎に負けて連れて行く事にした






「約束だからね?」とニコニコと笑って出て行く

陽兎を見ながら「フッ」と鼻で笑い

年上の彼女になんか買うのかと思った








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