第1話 真祖は働き者

円卓会議の翌日、ゆっくりと起床しのんびりと執務を始める


バンッと勢いよく執務室のドアが開く


「真祖ヘルミナ様!!お伝えしたいことが」


「うむ、何用だ」


朝から騒々しいなと思いながら突入してきた従者に問う、常日頃から真祖らしく振る舞わなければいけないと妻に念を押されているからね...うん。

自分で言うのもなんだが、いくら真祖といえど妻には勝てない。つまり、尻に敷かれている。


「はい、半吸血鬼ハーフ用の屋敷が近頃完成すると」


「そうか、ならば詳しい日取りがわかり次第報告せよと言っておけ」


「はっ、それでは失礼します。」


 あの館っていつ作り始めたっけ?


 近頃、別種族とのこどもが増えている。


 これに対して、よく思わない貴族もいるようだ。

 たしかにあの子達は、正当な吸血鬼である私たちよりも能力は劣るが別種族の能力も力半分に引き継いでいるため、新世代として、私は期待している。

 だが、貴族を諌めたりしなければいけないため軽々に口出しはできない。

 

 いずれ、この問題も消えるのか?

 とか何とか思いつつ、今日も大量に残った書類を淡々と片付けていく。

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