響け!我が愛しの『ファランドール』

さぁ 我らが主役のお出ましだ!

頭を下げろ ひざまづけ!

親愛なる領主様への 敬意を表せ!

男も女も 大人も子供も

今日のこの日に 感謝を捧げるのだ!


楽隊の奏でる軽やかな笛の音

それは 祭の始まりを告げる音

今日だけは 身分の差なく

皆で楽しもうではないか


子供達は音に合わせ

そこかしこを無邪気に跳ね回り

女達は皆 精一杯に着飾り

とびきりの笑顔で 楽しげにステップを踏み

男どもは酒をくらい 豪快な笑い声を響かせて


盛り上がれ 盛り上がれ

今日はこの上なくめでたい日

おまえも おまえも そこのおまえも

誰一人とて欠けることなく

舞い踊り 笑い狂え


誰もが歓び笑い合う中

届けられたのは 不吉な報せ

青空を覆い始める 黒い雲から

大粒の滴が降り注ぎ始める

それでも祭りは終わることなく

夜が更けるまで 賑やかさを更に増す


さぁ 皆の者!祭りはこれからだ!

存分に 舞い踊れ!

好きなだけ 食い散らせ!

今日のこの日を 大いに祝い楽しむがいい!

盛り上げろ! 盛り上げるのだ!


この世を去らんとする私の

せめてもの餞として



*****************


ビゼー作曲「アルルの女」より。

『ファランドール』です。

これは【戯曲】とのこと。

舞台用に作った曲、かな。

だから、ちゃんとお話があるんですよねー、「アルルの女」というお話。

そんなこと全く知らない中学生の時。

オーケストラ部で先輩達が演奏しているのを聴いて(実はほんの半年程度、オーケストラ部に所属していたりします・・・・担当は、クラリネットでした)、その初めての1回で、恋に落ちました(笑)。

いやぁ、本当に、あれこそ「恋」というべきものではないでしょうかね?

今でももちろん、「恋」は継続中でして、オーケストラ曲の中で一番好きな曲です!


「アルルの女」というお話はここには書きませんが。

う~ん・・・・私の曲の感想とは違うのです。

もと話は、アンハッピーエンド…というか、かなりのバッドエンドなのですけど。

どう聴いても、私には超ハッピーエンドにしか聴こえないのです…

でも、せっかくお話があるのだからと、一生懸命想像して。

うん。

これなら、納得できる。

というものが、今回の詩になりました。

最後の二行は。

曲が終わった後の、領主の呟きです。


・・・・お話、読まなきゃ良かったなぁ、なんて思いますが。

やっぱり、ね。

戯曲はお話ガン無視って訳にも、いかなくてねぇ(^-^;


でもでも。

本当に!

それはもう、本当に!!

素晴らしい曲なんです(≧▽≦)

ご存じ無い方は、是非一度聴いてみてくださいね♪


それにしても。

この曲を、こんな風に表現できる日が来るなんて!

あ~…幸せ(*´ー`*)

カクヨムさん、ありがとうm(__)m

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