第3話 地球人襲来

ビー氏は山奥の別荘に来ていた。落ち着いた場所で、耳を済ませば綺麗な鳥の歌声が聞こえた。

いつもは重く分厚い小説を読んでいるのだが、今日はそれに疲れたのでSF短編小説集を読むことにした。

しばらく読み進めて、宇宙人襲来の話まで行ったとき、外から爆音が聞こえた。

ビー氏は驚いて外を見てみると、典型的なUFOの形をしたものがあった。そのUFOは、下になにか筒のようなものが付いている。ビー氏は直感的に武器ということが分かった。

ビー氏は混乱した。UFOがあるということをおかしく感じたのではなく、今たたされている状況が致命的だからだ。

外に出れば宇宙人に何をされるかわからない。かといって家のなかでぐだぐだやっていても危険だ。色々考えたあげく、危険を存じた上で外に出ることにした。

ドアを開けた瞬間ガチャリ、という音が耳元でした。

「おい。誰だお前。」

ビー氏は条件反射で両手をあげ、

「こ、この別荘の主だ!あなたこそ何者だ?」

ビー氏は混乱で口調が狂っていた。

「ここの国の兵士だ。見たら分かるだろう。」

ビー氏は恐る恐る横を見てみると、腕にナチスドイツの紋章をつけた第二次世界対戦辺りの兵士がいた。

「お前なんだ、コスプレか?」

そうビー氏は言おうとしたが、兵士の顔は演技ではない顔だったのでそっと我慢して、

「ナチスドイツは大分前になくなったはずだぞ」

と言うと、その兵士は驚きのあまりか銃を落としてしまった。

「我々は・・・実験場でハウニブの試験をしていたはず・・・!?」

「ハウニブ?あれのことか。」

ビー氏はUFOの方を指差した

「っ!国家機密を知られたからには・・・!」

「おいまて中で話し合おう。もう日も落ちるし、今日は冷え込むからな。」

「・・・」

ビー氏はドイツ兵達を応接間に招き、ぬるいビールを出した。

「・・・今は何年だ。」

「2025年だが、あなたたちはどこから?」

「2025!?私たちは1945にいたのだが・・・」

「・・・はははは!成功だぁ!」

「!?」

「私はZ帝国の皇帝だ!今回ナチスドイツの秘密兵器ハウニブをてに入れるべく・・・」

ナチス兵はビー氏を隠し持っていたピストルで撃ち殺した。彼らは実は国際警察だったのだ。

「お前の演技最高だったぞ」

「お前もな。はは」

「世界を混沌に戻しかねないやつだったな、報告通り。」

「ああ。頭がいいやつの種類の二つ目、サイコパスだよこいつは・・・」

こうして、世界平和は守られたのであった。

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カオスの楽園 つきみなも @nekodaruma0218

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