微睡む私の耳元に…

「別に●▲※くてもいいやろ」

 そう呟くおっさんの声。夢にしてはハッキリ聞こえた。

「●▲※」。よく知っている動詞だったのだけど、今となってはもう思い出せない。

「ポテカンド」みたいな音。いや、「ポテコンダクト」かな?

 夢の国の言葉なのかも。

 おっさんの声は明瞭だけど偉そうで、嫌な気持ちが胸につかえた。


**************************************************


 何かに耳を澄ましていた。

 ロボットが少女に何か言った。彼女はパッと振り向いた。

 壁に映った彼女の影。赤いそれは振り向き様に何かを噴き出す。白い壁には赤い影しか映らない。

 少女の舌打ちが聴こえた気がした。

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