近所の変なおじさん

 顔見知りの女子小学生。

 幼い頃からよく知る子なので、久々に見かけて話しかけた。何を話したのかは覚えてない。

 ただ、いつも明るい彼女の様子が何だか少しそっけない。私と一度も目を合わさずに、そわそわモジモジ落ち着かない。

 なぜかベアバックのセーター童貞を殺すセーターを着ていた。ピチピチの肌は焼けていた。


 気づけば、私は居間にいた。

 二つ上の姉と母と一緒にテレビを観ていた。

 私はソファを背もたれに床で座っていて、前には同じく座り込んだ母の背中。姉は後ろのソファに座っていた。

 だけど、姉の様子が何だか変。

 モゾモゾ私から距離をとるし、話しかけると、顔が強ばった。

 母の背中は身じろぎすらしていなかった。

 自分の身体がいつもと違う気がしたけど、よくわからない。姉に近づくと、その瞳には知らない人が映っていた。


 ――目を覚まして、思い出す。


 私には、幼い頃から知ってる女子小学生も、二つ上の姉もいない。

 知ってる人のいない夢。

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