同窓会へ行った僕は
体育館に続く石畳。
礼拝堂を囲む柵と垣根。
真っ黒なのに仄明るい空。
少し斜面になった道を私は……いや、僕は慣れた足取りで歩いていく。
見覚えのない懐かしい道。
母校は改装されて、もうこの道はない。
何度も通ったこの石畳の側に、垣根や柵があっただろうか。少なくとも、体育館はこの先にはない。
でも、不安も疑問も浮かぶことなく、ウキウキしながら、歩いていく。入り口が緑に光る体育館へ。
中学かと思っていたら、体育館は小学校。中の様子はやっぱり中学みたいで、集まっているのは知らない人たち。
だけど、僕はみんなが懐かしくて……。思い出話に花を咲かせた。見知らぬ人との存在しない思い出話。
帰り道は、高校時代の通学電車。
初めて会った友人に、しつこく絡んで嫌われた。
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