92 その8 ~魔族侵攻再び その1~
ゴーレム娘に残っていた魔力の残滓から襲った敵を特定。その後、「
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- 新装備配布確認 -
「…で、新装備の配布は進んでいるか?」
「はい。私たちだけでは手が回らないので各リーダーに渡して行き渡らせています」
とはいえ、小隊単位でのリーダーでも数が多過ぎるので、その上位部隊である大隊リーダーにアイテムボックスを渡し、中隊、小隊と順次配って貰っているらしい。ちなみに大枠ではあるが以下略な構成だそうだ。
【ザック私設部隊・簡易系統図】
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ザック(マスター)┳レム (直系従者ゴーレム(護衛メイド))
┃ ┗シャーリー(直系従者ゴーレム(索敵班リーダー))
┃
┃※マウンテリバー陣営はゼロスリーナンバー(ゼロ3桁)
┣ナル(統括体(マウンテリバー・ゴーレム部隊総司令官))
┃┃
┃┗No.001(名称不明(大隊リーダー))※基本は中隊10編成前後
┃ ┣No.010(名称不明(中隊リーダー))※小隊を3編成で1中隊
┃ : ┣
┃ :※各リーダーのみ下1桁が1の者が割り当てられ、サブリーダー以下の部下は任意
┃
┃※ニックネームが判明しているゴーレム娘
┃ ・
┃ ・
┃
┃※サンセスタ陣営はゼロフォーナンバー(ゼロ4桁)
┣トウカ(統括体(サンフィールド・ゴーレム部隊総司令官))
┃┣
┃┃┗
┃┃
┃┗No.0009(名称不明(大隊リーダー))※基本は中隊10編成前後
┃ ┣No.0010(名称不明(中隊リーダー))※小隊を3編成で1中隊
┃ : ┣No.0011(名称不明(小隊リーダー))※リーダー・サブL・部下2名の4名構成
┃ :※各リーダーのみ下1桁が1の者が割り当てられ、サブL以下の部下は任意
┃
┃※ニックネームが判明しているゴーレム娘
┃ ・
┃
┣モンブラン(マウンテリバー独立系(マロンの相棒))←マロン並みの性能を持たせたゴーレム
┗マロン (マウンテリバー独立系(モンブランの相棒))←念話の為に隷属契約
※:以下は未記入ではなく省略しただけ
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(
サブリーダーや部下はリーダーが取捨選択して配備してるという。恐らく仲がいいか気に入った者を部下に選んだりしてるのだろう。
(しかし…人数が多過ぎて目がチカチカするわ…)
軍隊を管理してる連中は凄いなぁ…と思いつつ。これを管理統制してるナルやトウカも凄いと感心する。渡された系統図をストレージに仕舞いつつ…
(まぁ、細かい指示なんかはナルやトウカがやるんだろうし…な)
と考え、ザックは全員に問題無く装備品が行き届けばいいかと思った…できれば1分でも早く、ね。
- その夜… -
『緊急報告!外壁が壊され…ああっ!?』
いきなりの念話通信。そして緊急報告。
「ど、何処だ!?」
「ふわぁ~…以前壊された北東の壁みたい。ほら、昨夜…外壁の外で巡回警備してたって子たちが居た辺り」
ザックが丁度寝ようかなとしてた頃合いにいきなりの緊急報告な念話に慌てて訊くと、シャーリーが枕元に横になりつつあくびを1つ、少し考えてから返答する。
「くそっ…昨日の今日で…出るぞ!?」
装備チェンジでパジャマから戦闘装備に着替えるが、
「家宝は寝て待て…じゃないけど。落ち着いたら?」
「だけどっ!?」
「だぁ~かぁ~らぁ~…マスターがそんな浮足立ってたら、ゴーレム部隊のみんなだって狼狽えちゃうでしょ?…マウンテリバーが全滅寸前なら兎も角…まぁ、みんなを信じてみようよ?」
「う、う~ん…」
とそこへ、
「マスター?」
「レム?」
寝室に入って来たレムがシャーリーを視線の端で捉えつつ、
「敵です」
「あ、あぁ…わかってる」
「ですので、安全な場所へ移動しましょう」
「え…」
「はいはい。移動するよぉ~?…マスター!」
と、2人に両手を握られ…まぁシャーリーは体格がアレなので両腕で手を抱えてだけど…いつの間にか造られたのか地下室へと
「え…いつの間に地下室なんて…」
造ったのはレムだろう。これでも土属性魔法を扱えるゴーレムだ。穴掘って壁を固めて通気口を通すくらいはお手の物だろう。内装は木製の壁やドアなんかだが他のゴーレム娘が手伝えばこれくらいはすぐだろうし…
「こちらへ…」
案内されるがままに階段を下りて地下室へと入り…着席する。
「此処は…」
探知魔法で周囲を探ってみたが、完全に地中…地下室となっていた。一応通気口は通っているが万一外敵に見つかればそこから何か毒物や魔法でも注がれたら一発だろうなぁ…と思う。
(まぁ…此処に重要人物が居るってわからなければそんなこともないか…)
と、益体も無いことを考えてたら、目の前の壁に掛かっていたカーテン?が開き…隠されていた壁に何やら映像が映った。
「えっ…と?」
そこに映し出されていたのは…
「念話映像です」
「え…あぁ、そういえば」
短時間ではあったが見た覚えのある、やや粗い映像は念話通信で見た覚えのある映像だ。しかもリアルタイムにゴーレム娘の見た映像が目前の壁に映し出されていた。
「む…あれは!?」
壁の映像には大型の狼が数頭と…ゴブリンやオークなどの魔物が群れていた。尚、映像を見る限り…外壁の上から見下ろしている感じだが…
「なっ!?」
大型の狼が…いや、昨夜のブラック・フェンリルではなく、その眷属らしい大きいが中型程度の狼だが…外壁の壁を駆け上って
「危ないっ!?」
危うくゴーレム娘が攻撃を躱すが…その狼は外壁の内へと…侵入を許してしまった!
「…狼が1頭侵入…あぁ、また1頭…大丈夫なのか?」
流石にゴブリンやオークたちはそこまでの跳躍力が無い上に脚力が無い為か、外壁を昇ることすらできないが…(杭を打ち込んで昇ることがないように、かなり頑丈に再構築してある)
『中型狼が侵入!…数は8!…至急対処されたし!!』
と、外壁の上に居るゴーレム娘が念話で叫んでいる。振り向いたであろう視界には飛び降りた狼たちが一斉に散って行こうとしていたが、集まって来た他のゴーレム娘たちに依って対処され始めていた。
「…はぁ、大丈夫そうだな。新型装備が十分機能しているようでホッとしたよ…」
「そうですね。マスター、私たちの為に…有難う御座います」
レムが深々と頭を下げるが、
「いや、巡り巡って僕の為にもなるんだ。問題は無いさ…」
と笑顔で返し、頭を上げたレムと僕たちは…見詰め合った後に、ぷっと笑い合うのだった…
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見た目、長銃型の杖。マスケット銃みたいな見た目だが火縄銃ではないので雨が降っても使えます。仕組みは
砲身に加速器が組み込まれていて、組み込まれたコアでクレイバレットを生成してから砲身を移動した土塊が加速され…撃ち出す頃には音速を超える速度で撃ち出す。
火薬が爆発する訳ではないので発砲音は控えめだが音速を超えて発射する過程で空気の壁を突破する音を出す筈だが砲身内は真空なので砲身の外で爆音が出る…こともなく、諸々のエネルギーも対象にぶち当ててそのタイミングで爆音が発生する。対象が生き物で耳を持つ場合、運動エネルギーと音(衝撃波)エネルギーをぶつけられて大ダメージを体と鼓膜両方に受けることとなる!
備考:依って、この杖で攻撃する際は、至近距離で使うと行使者も(衝撃波に依る)ダメージを負うので、遠距離(少なくとも50m以上離れて)で使うようにと警告してある(ゴーレムの場合は聴覚センサーを切れば、衝撃波による被ダメを受けない30m程度まで接近しても大丈夫…だろうと思われる←素体剥き出しの場合。きちんと装備品を装着していればその限りではない。人間?…50m以上離れてても鼓膜破裂しても知らないっす(防音イヤーマフ装備しないで銃を撃つと難聴になるぞっと))
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