第1章 底辺探索者

01 ぼっち探索者の僕

使える魔法は生活魔法のみ。それ以外にはスキルとして近接戦闘術として片手剣。中距離戦闘術で投てき術(小石)に行き返りのついでに薬草などの採取術も少々。唯の雑草と見分ける為に鑑定術も生えてたっけ…植物限定だけど。それが僕の全部。パッとしないけど生きていくのに必要なスキルを持った探索者だ…

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- ぼっちな探索者 -


「ふぅ…今日はこれで切り上げるか」


今日も今日とてダンジョンの中で襲い来るゴブリンの群れを撃退し終え、落ちているドロップ品を拾い終えた所だ。僕の主な仕事はダンジョン内部に群生している薬草などの採取なんだけど、そういう場所の近くには敵対生物も彷徨っていることが多く、仕方なく身に降りかかる火の粉を払うしかない訳だ。お陰で鍛えるつもりもない近接戦闘術も僅かづつだけど鍛えられてる訳で…


「えーっと…ゴブリンの討伐部位と魔石、その他のドロップ品も回収終了っと…」


ダンジョンの中で生きている敵対生物…所謂モンスターたちは、倒されるとダンジョンに吸収される。有難いことに魔石やドロップ品を残してくれるし、何故か探索者ギルドで持ち帰りが義務付けられている討伐部位も「何故か」残される。一時期、ダンジョンとギルドが結託してるんじゃないか?…と思った時期もあるけど、先輩探索者曰く「ドロップ品以外で残される体の一部があり、それを討伐部位として持ち帰れば探索者の実績に云々かんぬん…」だそうで。仮に消える前の死体を持ち運んでも、溶けて流れるか蒸発するらしく、持ち帰ることは不可能だったそうだ。密閉できる容器に入れてもダンジョンの外に持ち出すと消えてしまうらしい…これはダンジョン7不思議の1つとして語られてるらしく、それならば残っている物を持ち帰るしかないだろう…とまぁそういう訳だ。


「今の内に依頼品の薬草も回収するか…弱い敵は1時間くらいでリポップ再出現するっていうからな…ったく、忙しないぜ…」


最初に倒した固体はリポップまで残り40分って所だろうか。尤も、同じ個体数でリポップするとは限らない。先程の群れは5体くらいで平均して1体4分くらいで…強さがバラバラだったので弱いのは1分少々しか掛からなかったんだけど、最後の個体が強くて全部で20分くらい掛かったという訳だ。大きかったからホブだったのかも知れない…既に消えてしまったので今更見分けることもできないんだけどな!


「ん…と。植物鑑定…あ、これは雑草か…ちっ」


群生している草を鑑定してポーション作成に使える薬草を探す。株毎に鑑定の小窓が付く為に見分けが楽なのはいいけど、目の前の群生地はハズレらしい。


「ん~…まぁポーションには使えないけど、どうもこれはハーブらしいな」


ふむふむ…お茶の材料や香り付け。物によっては食べ物に入れて使うなど色々な使い道があるみたいだ。尤も、目の前の種類はハーブティーという飲み物に使える模様。


「お茶か…貧乏だから水か白湯くらいしか飲んだことないんだよな…まぁ少し持って帰るか。美味しかったらまた取りに来よう」


場所をメモ帳に記録し、背負い袋に一抱えだけ採取して押し込む。地図も取り出してそちらにも書き込んでから、次の薬草群生地の候補を確認して歩き出すのだった…



- ぼっち探索者、地上へ -


「はぁ、疲れたな…」


あれから数時間の後、依頼の薬草を必要数+αを採取した後に帰路について、探索者ギルドも10数分もすればその日の受付を終了する頃に地上へと辿り着いた。


「取り敢えず間に合ったかな…」


ダンジョンの出口で係員に帰還したと報告をしてそのまま探索者ギルドの受付へ歩く。ダンジョンは探索者ギルドが管理してて、出入り口はギルドの建物の中にある…というか、ダンジョン出入口に探索者ギルドが建てられたといった方が正しい。出入口は堅牢な壁で囲われており、これまた堅牢なドアと非常時に降ろされる鉄格子の2重構造となっている。過去にスタンピートといわれるダンジョン内部からモンスターたちが溢れ出る事件があり、近隣の町なんかが巻き込まれて大変だったそうだ。以後、ダンジョンは今の探索者ギルドを建設して出入口には堅牢な囲いを建設し、有事に備えている訳だ。強い探索者たちもその時には溢れ出るモンスターを倒す剣となり、溢れ出ないように盾となることが義務付けられている。領主の元にも兵は居るけど、ダンジョンからは離れているし、連絡して派遣されてくるにしても時間が掛かる。探索者たちはそれまでの防波堤としての役割もある…ということだけど。


(弱い僕や似たような実力の探索者も結構多いんだよなぁ…)


弱いなら弱いなりに、ギルド周辺に住んでいる一般人の避難誘導などを行う…ということで役割はある。まぁここ数10年はそんなこともなく、年に1回行われる避難訓練で練習してるだけなんだけどね…。いきなりスタンピートで避難しろ!…というのは無理だから、年に1回は訓練して有事に備えろ!…と。最近は避難訓練で町を留守してる間にドロボウが入り込んで被害が出ているっていう笑えない話しもあるんだけど…


(何てことを考えてる間に受付に到着と…まだ人が並んでるな)


5人くらいだけど受付に並んでいる。僕は後ろに並ぶんだけど…。


(う~ん…今日は随分動いたから臭い、かな?)


ま、まぁ…前に並んでる他の人たちも汗臭くて、ひょいと頭を横に出して前を見ると、受付嬢のリンシャさんも臭そうな苦笑いで応対している。ていうか受付に居る人、リンシャさんと親し気に喋ってるけど…ちゃんと依頼報告してるって感じじゃないような?


「で、ですから…業務時間ですのでそのような話しは困るんです!」


「じゃあ仕事が終わったらいいのかな?」


「い、いえ…それも困るんですが…」


聞き耳…いやそんなスキルは持ってないけど、耳に集中すると受付前の雑音が遠ざかってリンシャさんと後ろからは顔が見えないけど探索者の1人の声が聞こえてくる。


「困ってばかりいないでさ!…奢るから飯食いに行こうよ!な、いいだろ?」


あ~…所謂ナンパですか、これ。後ろに並んでる…僕より前だけど…人たちは、特に何もいってないから同じチームメンバーなのかな?…「またリーダーの病気が」とか「早く終わらんかね?俺腹減ったわ」とか聞こえてくる。


(俺も腹減ったなぁ…)


聞こえてくる愚痴に同意しつつ、先頭にいるリーダー(仮名)の人がナンパの成功不成功に関わらずそれが終わらないと話しが先に進まない気がする。


(う~ん…あ、そうだ)


1つ解決策を思いつく。が、これはリーダー(仮名)以外に凄いダメージを負う方法だけど…あぁ、僕にはダメージ来ないように対策させて貰うけどね。受付時間もそろそろ終わっちゃうし、さっさとやっちゃうか。



「いえ…ですか、ら…!?」


「え、どしたの?リンシャちゃん」


目に涙を溜め、鼻を含む口を両手で覆う美少女受付嬢リンシャさん。その様子に気付き、カウンターに手を掛けて覗き込むリーダー(仮)


「!?…来ないでっ!!」


涙を流してカウンターから飛び退くように後ろに下がるリンシャ。と同時にチームメンバーたちもズザザッ!と音を出して飛び退く。


「り、リーダー!」


「くっさっ!!」


「やべぇ、この臭い!!」


「つか殺人的臭気?」


僕も併せて飛び退いて鼻と口を片手で塞ぐ。一応手拭いを2回折り畳んで手に持ってね。臭いを吸わないように生活魔法で純水を染み込ませて今日採取したハーブを粉にして混ぜてある。ハーブの匂いで誤魔化してるだけなんだけど、そこそこ効果はあったみたいだ。


「リーダー…ナンパする前に風呂入って来たら?」


「いや、あの臭いだと公衆浴場も門前払いされねーか?」


「だよなぁ…」


「川で行水。それしかない」


この寒い季節でか…ちょっと可哀そうなことをしたかな?と思わなくもないけど…当のリーダー(仮名)さんは、涙目になってその場で固まっている。さて、なんでこんなことになっているかというと…



(う~ん…受付終了まで後数分しかないってのに…)


後ろを振り向かないリーダー(仮名)さんは成功しない可能性しかないナンパでリンシャさんにあの手この手で口説いている。いい加減我慢の限度を迎えた僕は、人知れずとある生活魔法をアレンジして行使した。


(…クリーン清浄化改)


クリーンとは目標に付着している汚れや臭気を散らして目標の汚れと臭いを取る生活魔法だ。今回アレンジしたクリーン改は空気中に散らす筈の臭気を別目標の特定部位に吸着させる機能を追加した。流石に汚れは可哀そうだから散らすままにしておいたけどね。


「いえ…ですか、ら…!?」


急激に膨れ上がる臭気に美少女受付嬢リンシャ(他称)が目に涙を溜め、慌てて鼻と口を両手で塞ぐ。それはもう、ズババ!ってくらい迅速に。


「え、どしたの?リンシャちゃん」


口説き文句を垂れ流していた目前のチームのリーダー(仮名)が反応が無くなったことに気付いて話し掛ける…って、ずーっと話し掛けてたけど。臭気は男性には気付き難いとは思うけど、多分1週間くらいはダンジョンに籠ってたくらいの度合いになってると思う。僕と目の前の4人分の臭気だからね。それを股間に集中させて圧縮したんだけど…


「!?…来ないでっ!!」


涙を流してカウンターから飛び退くように後ろに下がる受付嬢さん。手で隠してるから見えないけど、多分鼻水も流れてるんじゃないかな、あれ?…それと同時に目前の人たちもズザザッ!と音を出して飛び退く。僕もぶつかるのも嫌なので軽く飛び退いたよ。臭いは嗅ぎたくないから手拭いを2つ折りして生活魔法のピュアウォーター純水で浸し、今日採れた匂いがちょい濃い目のハーブをドライ乾燥である程度乾燥させて粉々にした後、手拭いに染み込ませたんだ。まぁ、手拭いを取り出して2つ折りにする合間に全部片手の中で仕込んで染み込ませたんだけどね。


「り、リーダー!」


「くっさっ!!」


「やべぇ、この臭い!!」


「つか殺人的臭気?」


チームメンバーさんたちも悪気あるのかないのかわかんないけど、言葉を選ばずにズバ!といっちゃった。あれ、自分の臭いでもあるんだけど…まぁ混ざってるしリーダー(仮名)の股間から漂ってるからしょうがないのかな?…え、僕?…まぁ…臭いです。物凄く…圧縮して殺人的にしたのはちょっと不味かったかも?って思える程には…あは、あはははは………


「2度と顔見せないでっ!!」


美少女受付嬢(他称)のリンシャさんは、最後にそう絶叫して奥に引っ込んでった。叫ばれた当の本人は真っ白に燃え尽きたようで…マスク代わりにタオルを口周辺に巻いたチームメンバーに引き摺られて何処かへ退散してったよ。多分、町を出てすぐに流れてる川にでも連れてかれて臭いを落としに行ったか…生活魔法使いを探してクリーンして貰いに行ったんじゃないかな?…まぁ嫌がられそうだけどね(苦笑)


「うーん…ようやく行ったけど…残り香が…臭っさっ…」


どうすべぇ…と思ってると、代わりの受付の人がやって来た。騒ぎを聞いてたようで、手拭いを口に押えてたけど…それで仕事できるのかな?


「おお、居たんだね。とんだ騒ぎになって申し訳ないね…」


彼は20歳になったばかりだという男性職員で、通常は裏方仕事…事務などに従事してるんだけど、偶に受付もやってたりする。名前はジムとか…事務だけにジムってわかり易い…って前笑ったらほっぺた抓られた…殴られるよりはマシだけど痛かったな…


「ザック、まだ魔力に余裕あるなら…この臭いの何とかならないか?」


うん、臭いからってのはわかるが俺に何とかさせようって?…うーん…などと渋ってると、


「報酬に色付けるからさ。頼むよ」


と、下手に出てきたので「しょうがないなぁ~」と渋々といった感じで引き受ける。本当は誰も居ない所で臭いを消臭しようと思ってたんだけどね。まぁいいか。


「じゃあ1回だけな?…クリーン」


暫くして徐々に臭いが消え失せていく。漂っていた圧縮された臭気を空気中に拡散させてるだけなのでやや臭いは残るものの、次第に感じ取れなくなる筈だ。外気の出入りもあるし、換気によって気にならなくなる。放置していても数日で薄まるものだしね。


尚、従来の生活魔法のクリーンは僕の生活魔法の物とは仕様が違うようで、表面の汚れを削るだけでついでに臭いも削り取られた分薄まる…という仕様らしい。回数を重ねればどんどん削られて綺麗になるけど、繊維の奥まで染み込んだ臭いは取れきれずに残り、余り使い過ぎると服はボロボロになって着れなくなるとか…。汚れてすぐに行使するには有効だけど、染み込んでしまった汚れは手で揉み洗いするのが一番、らしい。


(僕のクリーンも、最初は同じ仕様だったんだけどなぁ…いつの頃から変化したんだっけ?)


などとボ~っとしてると今日の収穫物の処理が終わったらしい。


「何ボケっとしてるんだザック?…はい、本日の薬草採取依頼の報奨金と…」


残るは返り討ちにした常設依頼のモンスターの討伐報奨金が添えられる。両方合わせても銅貨25枚って所だが…


「色付けるつったろ?…合わせて銅貨30枚にしといたぞ?」


片目でウインクをしたジムからジャラリと銀色に光る銅貨30枚が手渡される。


「いや、同性にウインクなぞされてもキモいだけなんだが…」


背筋に怖気が走り、手を引っ込めて背後に飛び退る。僕が最後で良かった…後ろに誰か居たら突き飛ばしてた勢いだったかも。


「あはははは…流石に寂しい限りだよ、その反応は」


ちょっとした冗談のつもりだったんだろうけど、僕にはその気は無い!…ってことで。


「あ~…冗談も程々にしてくれ。誰か見てたら勘違いされるだろ…じゃ」


「あぁ、またな」


割と気安いのは…同郷ってこともある。小さい頃、何処から来たのか知らないおっさんに量産型の兄弟だな!っていわれたが何のことやら…。第一、ジムと僕は両親は別に居るし、義理の兄弟でもないし。あぁ、僕はジムより年下で今年で16歳だ。ジムはさっきいった通り20歳でこの探索者ギルドに勤めて4年つってたっけ?


(僕もこの町に来て1年経つけど…未だにダンジョンの第1階層より下は許可されてないんだよなぁ…)


探索者ランクは最低から1つ上のEなんだけど、チームを組まない内は第2階層以降はダメ!ってキツクいわれてんだよね…


(ぼっちには危険過ぎるからって…別に好きでぼっちなんじゃないのに…はぁ)


この世界は大抵は何かしら魔法スキルが芽生える。放出系の攻撃魔法に限らず、身体強化系の魔法も存在し、回復系の神聖魔法すらある。色違いでは召喚系…自らより強力な召喚獣と呼ばれる存在を呼び出して代わりに戦って貰える系統もある。だが…


(生活魔法は勉強さえすれば身につくんだけど…)


その名の通り、生活であれば便利!って系統の魔法で、そもそも出力が低くて攻撃には使えない。回復系統の生活魔法もあるけど、せいぜい切り傷や擦り傷を治癒する…ぶっちゃけ、放っておいても治る傷くらいしか治せないようなもので…。火属性ならマッチ代わりの着火とか…魔力の無駄とかいわれる。飲み水を出せるウォーターは…まぁ水の持ち歩きの手間を考えると便利かな?…コップは必須だけど。土属性では穴掘りとかあるけどスコップがあれば不要とかいわれる始末。風属性は…まぁうちわとかあれば要らないよね?(それくらいの微風しか生み出せないし…)


(初期に覚えられるのはそれくらいなんだよね…みんな目的の生活魔法を覚えるとそれ以外は覚えようともしないし使い込もうなんて思わないし…)


あぁ、それ以外にも大抵はみんな覚える「ライト明かり」がある。カンテラとか持たないで済むので探索者には必須の魔法かも?…それと「ウォーター」が2大生活魔法ともいわれてる。ちなみにさっき使ったクリーンは風属性と光属性の生活魔法の熟練度が一定値に達さないと覚えないんだよね…空気中に散らすから風属性の熟練度が必須で、名前の通りに清浄化だから光属性の熟練度が必要なのかなぁ?…水属性もその時、同じくらいの熟練度だったからひょっとすると3属性が?…う~ん、わかんないや。同様に「ピュアウォーター」もいつの間にか覚えてた生活魔法の1つ。これもどんな条件で覚えたのかわからないんだよね…まぁ、ウォーターより美味しいし綺麗な水なので、飲料水として重宝してるけど!


「さて、と…帰るか」


ギルドの建物を出て常宿にしてるギルド指定の安宿に帰る。特に名前は無く、ギルドに雇われてる職員さんたちが交代で勤務してると聞いた。


(まぁ、ギルドの建物のすぐ隣なんだけどね…)


スタンピートが起きれば、真っ先に潰される危険地帯だからこその安宿。それを知りつつも住んでいる僕らは…まぁ他の離れてる宿屋がクソ高いんだけどね…この安宿が1泊朝夕の2食付きで銅貨5枚。一番近い他の宿屋は銅貨15枚…実に3倍だ。別に赤くて角が生えてる訳じゃないけど…


(そーいや女将さんは赤い髪の毛でハーフオーガーで角生えてたっけ?…2本角らしいけど短いから視認したことはないな…。職種は女将らしいけど、その実態はガードマン兼任とか聞くっけ…宿の主人が惚れ込んで結婚したって馴れ初めも聞いたけど…美人なのかなぁ?)


そんなことを考えてたらいつの間にか食事は胃の中へ消えており、折角の夕飯の味がわからず仕舞いだった…毎回思うんだけど考え込んだら自動運転になるこの癖、何とかならんもんかねぇ?…先日なんてダンジョンに入る前に考え始めて、気付いたら夕方で受付前に立ってたとか…よく考えたら恐ろし過ぎるわ!


(いつか、気付いたらモンスターの腹の中に居た!…ってことに成り兼ねんな。き、気を付けよう…)


気を付けたくらいでオートパイロットの癖が抜けるかは不明ですが、まぁそんな訳で。


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※そんなんだから危険過ぎて第2階層に進むのを禁じられてるのでは?

ザック「う、うるさいわ!」

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