第6話魔物と人間の子
海野国の女王美羽は魔国王城に遊びに行っていた。魔王蔵摩の私室で…
「お兄ちゃんうち気付いたんだけど何で魔国の留学生ひとり人族なの?魔物って人間産めるの?」
「種族によるな。スライムはスライムしか産めんぞ」
「そうなんだ?」
「スライムの出産は凄いぞ?だんだんお腹が大きくなっていってな」
「人間もそうじゃない?」
「10日目にお腹が分離するんじゃ…」
「何それ!?産んで無いじゃん!てか10日で分離ってはや!」
「だからたまはひまわりの500女なんじゃ」
「500…お兄ちゃんどれだけ産ませてんのよ…」
美羽は冷たい目で蔵摩を見る。
「仕方ないじゃろ…100パーセント妊娠するんじゃから…何よりスライムは汗が垂れただけで妊娠するぞ?スライムは全員女の子じゃし…1歳で妊娠出来るし…」
(注)この世界は数え歳です。
「スライムって恐ろしい…」
「これ以上産むとひまわり(とろけるスライム)が死んでしまうので望まぬ妊娠が起こらぬよう体液を吸収しないようになるアイテムを装着させておる。無論たまも装着しておるぞ」
「ひまわりさん小さいのに無理させて…」
「あやつはキングではないからの。キングスライム系の人形はスリムな体型で背も高いぞ」
「色々あるんだね…」
「話がそれたの。人族と言うとルキノの事じゃな?」
「そうそう」
「ルキノはガーベラ(サイクロプス)の子供じゃな」
「ガーベラさんの子供だったんだ?それでめっちゃ背が高くてマッチョなんだね…」
「元の生殖活動が人間と同じ種族は人間が産まれる時もあるぞ?」
「そーなんだ?」
「今の所ハーフが産まれた事は無いからエルフやドワーフのようにハーフが産まれる事は無いんじゃろうな…」
「じゃろうなって…もしかしてお兄ちゃんの経験で喋ってるの?」
「当たり前じゃろ…ワシ以外に魔物と結婚した人族がおらんのじゃから…」
「それもそうか…」
「魔物は良いぞ?歳を取っても若いままじゃし少々無理な事しても頑丈じゃから心配ないし」
「お兄ちゃんは奥さんに無理させすぎだよ…」
「まぁ美羽は人族でも頑丈じゃから心配ないけどの」
「お兄ちゃん…」
美羽は蔵摩を冷たい目で見つめるのであった。
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