第1話 7
輸送車が爆発すると、獣人達がアイク達を囲むように進軍を進めており白髪の女性がヤバイと思っていたが…アイク達はすでに行動を始めてた。
アンナも、B.Kもアイコンタクトをとっていたみたいで背中合わせで獣に対応していて、寝ていたとおもっていたベルや読書をしていたシオもキーウエポンを銃形態にして対応してる。
「ばかな…貴様は寝いたではないカ!?」
指揮官と思われる獣は、狼狽えるようにベルを見てた。
おそらく、かなり前から様子をみていたのだろう。
「油断大敵、髭ボーボーって言うだろ?
油断ばかりしてるから、お前ら獣は毛むくじゃらなんだよ。」
「いや、意味わかんないから静かにしてて。」
ベルの意味の分からない言葉もしっかりと、シオは返答しながら撃退してた。
ベルの無意味なドヤ顔には誰も触れる様子はない。
「せめて、一人だけでモ!!」
一匹の獣人は、白髪の女性に向かって走ってきた。
アイク達の死角をうまくついて。
アイクは舌打ちをすると、走る獣人に向かって握っているキーウエポんを投げながら右手で腰にあるキーウエポンを握り起動させる。
しかし、投げたキーウエポンは獣人には当たらず白髪の女性の足元に突き刺さった。
「あぶねーだろアイク!」
ベルは、そういいながらキーウエポンで獣人を狙撃するが一発も当たらない。
アイクの攻撃があって警戒しながらの移動をしたり、ベルが白髪の女性への誤射を恐れての攻撃など原因は色々あるが…あの獣も必死なんだろう。
一方、白髪の女性の表情は恐怖に染まっていた。
息も荒々しくなり、瞳もピントがあってないように震えている。
全員がダメだと思った時に女性は、アイクが刺したキーウエポンを握った。
その後は、本当に一瞬の出来事。
プシューと音と共にキーウエポン全体から煙が吹き出ると赤い雷が女性の全身を一瞬だけ包み込んだ。
そして、突き刺すというより等身を持ち上げるという動作で向かってきた獣人を突き刺す。
女性の力は一切入ってなく、自分の走った勢いで獣人は貫かれていた。
刺された獣人は何が起こったのか理解できなかったのか一瞬だけ立ち止まってしまったが、直ぐに状況を把握すると怒りに満ちた表情で白髪の女性を睨みつける。
「貴…貴様ぁあア!」
「怪我はないか?」
エグザスは、そういうと獣人と白髪の女性を引き離して縦に真っ二つにすると直ぐに白髪の女性の前で屈み怪我の様子を見る。
「…驚きましたわ。
貴女は、適合者でしたの?」
「その話は後だ。
お前が輸血するはずの注射器に、キーウェポンの適合用の薬物を誤って入れた所も含めてな。
脱出の予定だったが思ったより間の人達が多いから一旦、砦を占拠するぞ。
この雪景色の中で、物資も無しに他の拠点を探してると苗床の人達が死んじまう。
ベル、ユニコーンを頼む。」
アイクはそう指示を出すとエグザスと共に先陣を進んだ。
ベルはユニコーンを複数召還すると間達の目隠しと護衛を兼ねて周囲を歩かせると、最後尾をハゲとシオと共に歩いてた。
アンナとB.Kは、キーウエポンを構えてユニコーンの円の中にいる間の人達の近くを歩く。
「安心してください。
男性の視線が気になるなら、遠慮せずおっしゃってください。
私がすぐに粉々にしてさしあげますわ。」
私の左横を歩くアンナは、満面の笑みを浮かべ左手で口を隠しながら恐ろしい事を口にした。
アイクはその言葉が聞こえたようで、一瞬だけ体を震わせる。
…彼には何か前科でもあるのだろうか?
「制圧した拠点をそのまま使うのは良くある事だ。
君たちはここで囚われていたから、トラウマは多々あるだろう。
その時は俺とベルに言ってくれ直ぐに変えさせてもらう。
俺達が来たからもう大丈夫だ。
もう怖い思いはさせない。」
アイクは、砦の入口につくと振り向いて手を差しのべてそう言う。
もう大丈夫。
その言葉を聞くのはいつぶりだろう。
他の間の人の中には、安堵のあまり大声で泣き出した人もいる。
つい数時間まえまでは、見たくもなかった砦がまるで暖かい家のようにも見えてしまう安心できてしまう姿と言葉はまるで魔法の呪文の様だった。
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