第4話捜査
黒川はタバコを吸っていた。
そこへ広原が近付いてきた。
「亡くなった水原アキですが、男性関係が派手だったみたいですね。谷水を疑うの分かりますが、ここから一時間かかる会場で殺して帰ってくるの無理ですよ黒川さん。アリバイは証明されたんだし」
「それはどうかな?アリバイなんて、作ればいいじゃない?」
「言っている意味が……」
「もし、車からカメラを録画していたら?」
「し、しかし、夜は暗いですよ!」
「暗視カメラ」
「あっ。カメラを録画して殺したあとに確認すればいいんだ。さすが!黒川警部」
黒川はポケット灰皿にタバコの吸い殻を捨て、缶コーヒーに口をつけた。
「でもさ、広原君。証拠がないのよ!殺した証明が。一応、昨日の目撃者の水原と隣に座っていた男か確認してみようよ」
「し、しかし。その目撃者直ぐにみつかりす?」
「うん、神社関係者だよ。宮司さん」
二人はまた、昨日の祭り会場へ向かった。
「黒川さん。もし、水原が妊娠していて、鑑定後、谷水と関係が見つかっても逮捕出来ませんかね?」
「決定的な証拠にはならないね。ま、限りなく犯人に近いけど」
二人は神社の関係者に谷水の写真を見せた。
「あっ、覚えています。階段でたこ焼きを食べててた、女の子」
「じゃ、無くてこの男。見覚えない?髪が長いから顔見えんかったよ!」
「あぁ~そうですか?」
「黒川さん。かつらですかね?」
「まぁ、そうだろうね?おばあちゃん、一つだけ。その二人はお尻に何か引いてた?」
「いいや~、地べたよ」
「ありがとう」
「黒川さん。何か分かったんですか?」
「急いで、谷水の探偵事務所に向かって!そして、一歩も事務所から出ないようにして!」
「は、はっ」
黒川の携帯の着信音がなる。
「あっ、もしもし。黒川です。……あっそうでしたか。ありがとうございました。」
「今回の事件は、意外な結末が谷水清には待ってます。今回のポイントは地べたに座った事。これを証明出来れば解決です」
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