第25話 Re:スタート
そして次の朝から、僕の練習の日々は再びスタートした。 今度は思いつめないように、自分の中で一日一日テーマを決めて無理なく、しかし確実に練習していくことに決めた。
とわも、僕のマネージャーとして、その日のテーマやスケジュールをしっかり立ててくれて、そして時折挟む休み時間の話し相手になってくれた。
練習漬けの日々、決してうまくいくだけの日なんて中々なかったけれど、そんな中でも球形の時間にとわと他愛もない会話をしているのが、凄く励みになっていた。
そんな夢を追いかける僕を全力で支えてくれるとわのためにも、僕は絶対に夢を実現させてみせるぞ・・・・!と覚悟を決めて毎日の練習に励んだ。
お腹に力を入れて、喉を震わせ、口を優しく開き、発する。
この動作という動作一つ一つに、魂を込めるように僕は練習し続けた。
そして、その歌を作った人たちの思いを読み取るように、僕の持つ大切な感情や気持ちをフワッとまとわせるように、届ける人に寄り添うように。 僕はただただ、歌を練習し続けた。
次第に、僕もその気持ちと技術が少しずつリンクするようになってきた。
晴れ渡った草原にそよ風が吹くように、優しく淀みのない歌声を出せるように徐々になっていった。
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