第6話 幕開け
それは、専門店街にあるCDショップ。 僕は、好きなアーティストの新譜を買うためにここにやってきていた。 長旅には音楽が必要不可欠。 しっかりとここは買い押さえた。
その後、何となく店内にあった、他の初めて見るアーティストの曲を視聴した。
ヘッドホンを耳に当てて、再生ボタンを押す。 柔らかな旋律と共に曲が流れ出す。 優しい雰囲気だけれど、歌詞は結構勇ましいような感じで、不思議と聴いていて心地が良かった。 初めて聞くアーティストだが、これは中々いい。買っていこう。
というわけで、僕はまたまたレジへとCDを持って走っていった。
クルマに戻ると、どうやら彼女は昼寝から目覚めていたようで、乗車するや否や、
「おーそーいー!!」
と頬を膨らませて訴えてきて、ぽかぽかと頭をたたいてきた。
「いやいや、悪かったったって。 ちょっとエキサイトしちゃってさ。 後でまだ、タピオカドリンク奢ってやるから、勘弁してくれ・・・・」
「お、それは本当だ!?!? また気のすむまで飲ませてもらうぞ!!」
やべえ・・・・余計な事言っちゃった。 一瞬そう思ってしまったけれど、まあ待たせた僕が悪い。何処かで奢ってやる所存だ。
「それはそうと、凛歌。そろそろ出発した方がいいんじゃない?」
「それもそうだね・・・・んじゃ、行ってみますか」
というわけで、ここから改めて、僕らの当てのない旅は幕を開けた。
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