第95話 脳筋キャラの意外な活躍
あるサイトによれば、
『「脳筋」とは「脳みそまで筋肉」を略した言葉で、思考する脳みそまで筋肉になっているという意味から、「考えるよりも先に体を動かす性格や行動」を表しています。』
漫画やアニメではほとんど(必ず?)といっていいほど脳筋キャラが登場します。
筋肉が必要される場面で活躍するのが脳筋キャラですが、実は意外…といっては失礼なのですが、とある場面でも活躍します。それは難しい説明がなされる場面です。
自分が携わっているゲーム(ファンタジーの)のとあるエピソード回でSF設定のお話がありました。世界線とかタイムスリップとかそういったテーマのエピソードです(以下、内容を少しぼかしてます)。
過去に戻って特定人物を殺したら、現在のその人物はどうなるのか? 消えるのか? 消えないのか? また、その人物の知り合いの記憶はどう変化するのか? という話題を説明キャラ達(頭のいいキャラ)が進めていくのですが、ここで活躍するのが脳筋キャラ。
脳筋キャラはその場面で「さっぱりわかんねえ」「ついていけん」「結論だけ知りたい」など会話から脱落していきます。ディレクターは「この会話から脱落していく描写が大事なんだ」と言っていました。
ユーザーの中には難解な設定が紐解かれる場面が好きな人もいれば苦手な人もいるでしょう。脱落の描写はこの苦手の人に対する配慮なんですね。この描写には「別にこの設定がわからなくてもいいんだよ」「登場キャラがわからないんだから、あなたもわからなくていいんだよ」というライターの配慮が込められています。意識的かどうかわかりませんが、このメッセージを受け取ってもらうことでシナリオにおけるユーザーの取りこぼしを防げるようです。読みのモチベーションを必要以上に下げないようにさせる、ということでしょうかね…。
かくいう自分も難解なSF設定が苦手なので「わからない」と言ってくれるキャラがいるとホッとします。このホッとさせる配慮がシナリオでは大事であり、その役割を担うのが脳筋キャラということでしょうか。
以上です。
蛇足ですが、もしかしてこれって実生活でも言えることでは…? だってねえ、小難しい説明がされても「わからない」と言ってくれる人がいると「自分だけじゃないんだ」と安心しませんか?
ここまでお読み頂き、ありがとうございます。
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