第13話 1~2%以内の違いが新しさを生む
再び「マンガ編集者・佐渡島チャンネル」から。
チャンネル内に佐渡島さんが『とある魔術の禁書目録』や『ソードアートオンライン』の担当編集の三木一馬さんと対談した回がありました。
二人に共通しているのはヒット作を出している編集者。担当されている新人作家は頭があがらないでしょう。
三木さんが新人作家に「このキャラ、もっと新しくできないか?」とアドバイスを言った時、その作家は全くの別キャラに仕立てました。しかし、三木さんはキャラを別人にしてほしい、という意図で言ったつもりはなかったそうです。佐渡島さんも大きく頷いていました。おそらく同じような経験があったのでしょう。
そこで佐渡島さんは人間とチンパンジーとサルの話をしました。いずれの生物も遺伝子的に10%も違いはないそうです。実際は1~2%らしいです。
これを前置きとして佐渡島さんは、作品で文化に一石を投じようとしても、今まで培ってきた文化に対して10%ズレる作品は共感してもらえない、と言いました。
なるほど。1~2%の違いが共感を得る新しさになる、と自分はこの回を見てそう思いました。
漫画にしろ小説にしろ新人賞において「新しさ」が求められる。でもこの「新しさ」は世の中にないものではなく、自分の視点、切り口に関わる「何か」(オリジナリティ?)なのだろう。
ホッとした。「世の中にないもの」や「人が知らない知識」を発見する能力が自分になくても「新しさ」を生み出せると思ったからだ。「新しさ」とは自分の内側にあるのかもしれない。
「新しさ」という言葉に惑わされず、自分の描きたいシナリオを丁寧に描く。そこに「新しさ」があるはずだ。
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