Hidden Her Hearts ▼ Side R
……うーむ、さすがにやり過ぎたかもしれない。
でも、久々のお風呂は気持ちよかったし、得たものも大きかったわね。あの子の方は、気が休めたんだかどうか分からないけど……。
それにユウだって、もうちょっと狼狽えてくれてもいいのに。あたしやあの子が入ってる傍で、あそこまでちゃんと掃除してるふりに徹しなくたってねぇ。
……まあ、ちらちらは見てたし興味はあったみたいだけど、もっとガン見してくると思ってた。まだまだ初心なのね。そういうとこも可愛いけど。
あの子たちの距離、ちゃんと近づいてるのかな。あたしが見る限り、あの子も変わってきたと思うんだけど……まだまだ昔にはほど遠い。それとも、もう永遠に元に戻らないのかな。あたしの、高望みだったのかな。
……ううん、ダメね、あたしがこんなネガティブじゃ。あたしはお姉さんなんだから、いつだって明るくないと。
それに、あたしがいるから余計恥ずかしいのかも。学校では意外と仲良くしてるとか? 小さい頃もそんな感じあったし、ちょっと見に行ってみてもいいかな。案外、こっそり覗いてみたら二人でいちゃいちゃしてたりして。
……そうだったら嬉しい。あたしも報われる。
でも、どうしてかな……少しだけ、胸の奥がきゅってするのは。
あたし、やっぱり今の時間が好き。三人で一緒にいるのが。なんでもない話であの子たちをからかうのが。あの子たちを見ているのが。
あたしも一緒にいられる、この時間が――。
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