クラリオの日常

 雨季が過ぎたリィンスタット王国の、穏やかな昼下がり。

 砂漠の王国を統べる黄の王は、珍しく城下に抜け出すことなく、王宮に籠っていた。と言っても、王が居座っている場所は執務室ではなく王宮書庫である。

 床に直接座り、難しい顔でページを捲っている王の傍らには、書庫から引っ張り出したらしい何冊もの本が積み上がっている。暫くそうして目を走らせてた王は、手にしていた本をぱたんと閉じて、はぁとひとつ大きな息を吐き出した。そして、指で眉間を揉みながら、次の本へと手を伸ばす。

 と、そんな王の元に近づく足音が三つ。

 本から足音の方へと意識をやった王が顔を上げれば、王から見て右手の本棚の角から、一人の女性が顔を出した。

「見つけたぞクラリオ! こんなところにいたのか!」

 そう言ったのは、王妃の一人、アスカ・コノエ・リィンセンであった。王妃と呼ぶには簡素で、どちらかというと騎士のような格好をした彼女の腰には、長剣が下げられている。

「アスカちゃーん! なになに? 寂しくて俺に会いに来ちゃった?」

 へらっと笑顔で言った王に、アスカは呆れた顔をした。

「私がそんなたまに見えるのか?」

「アスカちゃんは強くてかっこいいけど、だからと言って寂しく思わないなんてことはないでしょー? だから、有り得ないとは思わないかなぁ。いや、勿論そういうのを率先して見せるような子じゃないのは知ってるけど、他には見せない姿でも、俺には見せてくれるでしょ? そういうとこ、信用して、」

 笑顔のまま言葉を綴っていた王だったが、全てを言い終える前に、つかつかと歩み寄ってきたアスカの手によって口を塞がれた。むぐっと変な声を漏らして見上げてきた王を、やや頬を赤くしたアスカが睨む。

「よく回る口だ」

 言われた王は、にこっと笑み崩れてから、口を塞ぐアスカの手をそっと外して、そのまま彼女の掌に唇を落とした。

「俺、奥さんに嘘ついたりおべっか言ったりはしないよ?」

「…………知っている」

 アスカがぷいっと顔を背けたとき、彼女の後ろから別の声がした。

「あー! アスカちゃんが照れてますぅ!」

「あらあら、はしたないですよ、フィルミーヌ様」

 聞こえた二つの声に、アスカがばっと振り返る。そこにいたのは、先程の三つの足音の残りの持ち主、王妃フィルミーヌ・イザベル・リィンセンとアメリア・ヒルデ・リィンセンだった。

「でもでもっ、アスカちゃんが照れてるのかわいくないですかぁ!? 超レアですよぉっ!」

「ふふふ、そうですね。でも、あまりそうやって言うと……」

 アメリアが少し困った笑顔を浮かべてアスカの方を見るのと、顔を朱に染めたアスカが王の頬に拳を叩き込むのが同時だった。

「ぶっ!」

「お、お前のせいで恥をかいただろ馬鹿!」

「い、いや、俺のせいじゃ……、」

「お前のせいだ!」

 もう一発と言わんばかりに固められた拳を、しかし後ろからアメリアがそっと抑えた。

「アスカ様、それくらいになさってくださいな。クラリオ様のお顔が変形してしまっては、他の王妃が悲しみます」

「む、す、すまない、アメリア殿」

 少々取り乱した、と反省するアスカの頭を、アメリアが撫でる。

「あーん! アメリア様になでなでされてるアスカちゃんもかわいいですぅ!」

 両手を頬に当ててそう叫んだフィルミーヌに、王がうんうんと頷いた。

「判る! 判るよフィルミーヌちゃん! 強気なアスカちゃんがなでなでされてるのはかわいいよね! そんでもって、時に男も吹っ飛ばす超強な剣士のアスカちゃんをなでなでできちゃうアメリアちゃんもまた最強にかわいい!」

「いやーん! さすがは王様ですぅ! アスカちゃんの解釈もアメリア様の解釈もばっちりですよぉ!」

「勿論、そうやってきゃっきゃしてるフィルミーヌちゃんも世界一かわいいよ!」

「もー! お上手なんですからぁ! 私も王様のお顔は世界一かっこいいと思いますぅ!」

 両手を取り合って盛り上がっている王とフィルミーヌに、アスカは未知の生物を見るような目を向け、アメリアは柔らかな微笑みを浮かべた。

「盛り上がっているところ悪いんだが、本題に入って良いか?」

 そう確認を取ったアスカだったが、その対象は王ではなくフィルミーヌである。

「あ、ああ~、そうでしたぁ。ごめんなさいアスカちゃん。思わず盛り上がってしまいましたぁ」

「いや、それは別に構わない。私には判らない世界ではあるが」

 そう言ったアスカが、フィルミーヌの頭を撫でる。えへへ、と笑ったフィルミーヌに笑顔を返してから、アスカは王に視線を向けた。

「お前が執務室にいないと聞いてな。どうせ暇なら私と手合せをしろと言いたかったんだが……」

 床に積み重ねられている本の山を見たアスカが、肩を竦める。

「どうやら忙しそうだな」

「あー、うん。仕事の方が少し落ち着いたら、この前の続きをしようと思ったんだけど、なかなかうまくいかなくってねー」

 はぁ、と大げさな溜息を吐いた王を見て、アメリアも床の本に視線をやった。

「他大陸の言語の辞書に、……異世界の伝聞録、ですか?」

 これまた珍しいものを掻き集めたものだ、と思ったアメリアが、再び王を見た。

「この前の続きというと、先日開発してらっしゃった広域大魔法に関連することですよね?」

「広域大魔法……。ああ、この前こいつが無様に気絶したとかいうアレか」

「王様がげーげーしちゃったアレですねぇ? でも私、嘔吐萌え属性はないんですぅ」

 残念そうに首を横に振ったフィルミーヌに、アスカが奇異の目を向けた。

「なんの話だ……?」

「王様がげーげーしても嬉しくないって話ですよぉ」

「いや、そりゃ夫が吐いて嬉しい妻はいないだろう……」

「そういうことではなかったんですけど、アスカちゃんのデレを頂いたのでおっけーですぅ!」

 謎の会話を繰り広げる二人の王妃はひとまず置いておいて、アメリアは王に更なる問いを投げかけた。

「魔法の開発とこの本の山に、何か関係があるのですか? 魔法書の類なら判りますけれど、辞書や伝聞録がお役に立つものなのでしょうか?」

 当然の疑問と言える彼女の問いに、王はあっさり肯定を返してきた。

「寧ろ、魔法書なんかよりも辞書とかの方がよっぽど大事なんだよ。そもそも魔法を発動するだけなら、別に魔法書だとかそんなもんはいらないしね。ほら、思い浮かんだ発想を精霊に伝えて、現象として引き出すだけだからさぁ」

 あっさりそう言うが、魔法が使えないアメリアでも、この発言が天才にしか許されないものだということは知っている。相変わらず、見た目からは想像できないほど優秀な魔法師である。

「まあ人にもよるんだろうけど、俺にとって魔法を開発する上で一番難しい工程って、最後の最後なのよ」

「最後の最後?」

「そう。新しい魔法を考えて、それがどういうものであるかを精霊に伝えて、定着させる。ここまでくりゃあ九割方完成したようなもんで、ここまでは割と得意なんだわ。問題は、最後の一割、……つまり、新たな魔法に名前をつける段階なんだよね」

「……はあ」

 真剣な顔をして何を言うのかと思えば、名付けが大変だという話だった。

 アメリアと、いつの間にか王の話に耳を傾けていた残りの王妃は、三人とも内心で首を捻った。一体それのどこが大変なのだろうか。

「あー! 三人とも判ってないでしょ! 言っとくけど、めっちゃくちゃ大変なんだからねこれ! 魔法の規模によって変わるけど、半端な名前じゃ精霊は納得してくんないの! そんな名前かっこ悪いからやだーって言われるの!」

「な、なるほど……。……ああ、そうなると、あの広域大魔法の名前をつけるのはさぞ大変なことなのでしょうね」

「そう! そうなの! さっすがアメリアちゃん! あんだけ大規模かつ高威力の魔法となると、そりゃもう風霊ちゃんも火霊もとびっきりの名前じゃないと納得しないんだよ。俺はもう“トル・イッパイフル・カミナーリ”とかで良くねぇかと思ったんだけど、却下されちゃってさぁ……」

 そりゃ却下したくもなるだろうよ、とアスカは思った。恐らく、残りの王妃二人もそう思っただろう。

「他にも色々提案したんだけど、どうやらこの大陸で使われてる共通言語じゃ納得しないみたいでさ。なんか、判りやすい名前はダサいから嫌なんだと。俺は使えればなんでも良いと思うんだけど、風霊ちゃんが嫌なのは良くないことだから、頑張って名前探ししてるってわけ。その上、詠唱もかっこいいのじゃないとやだって言い出すから、そっちを考えるのも大変でさぁ……」

 ぶちぶちと文句を言い出した王に、フィルミーヌがはいはいと手を挙げた。

「ということはぁ、王様のオリジナル魔法の最初に必ずつく“トル”っていうのも、どこかの言葉なんですかぁ?」

 フィルミーヌの問いに、王は頷いた。

「あれはね、異次元にあるどっかの世界で信仰されてるらしい雷神の名前から取ったんだ」

「雷神様のお名前ですかぁ?」

「そうそう。色んなエトランジェの話をまとめた伝聞録に記載があってさ。“トル”だったら短いから、頭につけるのにもってこいだと思って。俺が創る新魔法には絶対これをつけるってルールを作っておけば、少なくとも最初のフレーズは考えなくて済むし」

 なるほど。王妃たちは知らなかったが、このおちゃらけた王は、実は色々と考えた上で魔法の名前をつけているようだ。

「そんなに大変な作業なら、手伝ってやろうか?」

「確かに、私たち三人も一緒に考えれば、作業効率も上がりそうですね。いかがですか、クラリオ様」

 王妃たちの申し出に、王は微笑んだ。

「ありがとー。でも、なんとなく名前決まりそうではあるんだ。あともう一歩って感じ。それに、俺が一人でやらないと風霊ちゃんとか拗ねちゃうかもしんないしねー」

 そこで言葉を切った王は、王妃たちの顔を見てから、悪戯っぽい顔をしてみせた。

「でも、折角だから別の魔法の開発を手伝って貰おっかな」

「別の魔法ですか?」

 首を傾げたアメリアに、王が頷く。

「雷魔法を応用して、ほとんどタイムラグがない伝達魔法を創れないかって考えてるとこなんだ。ほら、音よりも雷の方が伝達速度が速いから、音を雷に閉じ込めるか、いっそ音を雷に変換することができれば、理屈としては可能だと思うんだよなぁ。だた、音と雷を繋ぐのがめちゃくちゃ難しくて、なかなか上手くいかなくってさ。もし皆の手が空いてるなら、ちょっとだけお手伝いしてくんない?」

 そう言った王に、アスカが首を捻る。

「別に手伝うのは構わんが、私はお前のように難しいことを考えるのは苦手だぞ」

「王様って頭悪そうな見た目してるのに、実はとっても賢いですもんねぇ」

「フィルミーヌ様、ちょっと言い過ぎですよ」

 アメリアが優しく窘めたが、王に気にした様子はない。

「手伝って貰うのは思考の方じゃなくて、実地の方。全然確立してないから初期の初期段階なんだけど……、そうだなぁ、成功してもこの書庫内が限界かなぁ……。じゃあ、俺たち四人はそれぞれ書庫の四隅に移動しよう。で、俺がとある言葉を雷に閉じ込めて、三人に同時に伝達してみる。それがきちんと聞こえるかどうか、確認して貰っていーい?」

 王の説明に、王妃たちが頷いて移動する。それぞれが指定された場所についたことを風霊に確認した王は、自分も残った四隅に移動してから、右の掌を上に向けた。

「風霊ちゃん、火霊」

 精霊の名を呼べば、すぐさまその掌の上に小さな雷の球体が生まれる。

「よっしゃ、この球体の中身を繰り抜くイメージで、中を空洞にできる? そう、球体のサイズは維持しつつ、壁に雷を凝縮する感じで。ん、上手上手。じゃあ、次な。ちょっとだけ球体に隙間作って。開き扉を開けるイメージに近い。少しだけ、ぱかって。あー、そうそう。じゃ、今から俺が音を吹き込むから、吹き込み終わったらすぐに隙間を閉じて、音を閉じ込めてくれ」

 そう言った王は、球体の隙間に唇を寄せ、ぼそぼそと小声で何事かを吹き込んだ。それを取り込んだ球体が、すぐさま空いた隙間を閉ざし、音の逃げ場を塞ぐ。ここまでは予定通りだ。

「こっからが難しいぞ。音と雷を馴染ませるんだ。音の振動と雷の振動をシンクロさせろ。俺の声による空気の震えをトレースするイメージね。ゆっくりでいい。うん、風霊ちゃん上手いぞ。火霊はもうちょっと落ち着こうな。ああ、そう、良い感じだ」

 そう言って微笑んだ王が、満足そうに頷く。

「それじゃあ、最後だ。この雷を三つに分けて、微細な電流にまで落とし込め。そんでもって、俺が合図したらアメリアちゃんとアスカちゃんとフィルミーヌちゃんの耳に届けるんだ。ものすごく微量な電流だからな? ちょっとでも調整がうまくいかないと思ったら、外に発散させるんだ。かわいい奥さんたちの耳を焼く訳にはいかないからな」

 なにせ今回の魔法は、まだ一度も上手くいっていない魔法である。失敗する可能性の方が高い。特に雷の威力の調整をミスすれば、伝達先である王妃の耳に雷を落としかねない。だが、失敗した際に王妃たちへ危害が加わらないように対処することならできる。その自信があるからこそ、彼女たちに協力を要請したのだ。

「うん、ここまでは完璧だ。じゃあ、一、二の、三、でいくぞ? ……一、二の、さ、」

 言い終える前に、掌の雷が弾けた。雷に音を閉じ込めるのに失敗したのか、圧縮した微細な電気信号の維持時間に限界があったのか、その辺りは判別できないが、少なくとも王はまたもや失敗したことだけは理解した。そして王が魔法の失敗を認識すると同時に、弾けた雷から制御しきれない大音量が響き渡る。


 “王獣リァンは小姑でぇぇぇぇぇす!!!”


 黄の王にとって何よりも不運だったのは、精霊たちが音量の調整までもを失敗してしまったことだろう。何故かこれ以上ないほど過度に増幅されてしまった王の声が、王宮中を駆け巡る。弾けた電気信号は壁を抜け床を抜け、容赦なく王の低レベルな悪口を伝えて回った。

 本来この魔法は、限られた対象にだけ言葉を伝えるための魔法だ。だが、結果はこの様である。これでは全く使い物にならない。いや、演説なんかには使えるのかもしれないが、単純な音量増幅装置なら既に金の国が錬金魔術で開発済みだ。

(いやいやいやいや、それどころじゃねぇ)

 王宮中に響き渡ったということは、つまりそういうことだ。見た目に反して頭が回る黄の王は、魔法失敗から僅か数拍で、己が置かれた状況を把握し、すぐさま行動に移した。

「ごめん奥さんたち! 俺逃げるね!」

 そう叫び、続いて風霊と火霊の名を呼べば、王の脚に雷の衣が纏わりついた。脚力を上げ、走る速度を加速するために王が好んで使う魔法だ。

 妻の返事を待たずに床を蹴った王が、書庫を出て廊下を駆け抜ける。だが、廊下に出てすぐに、背後から幾本もの雷が王に向かって迸った。死角から迫りくるそれらを器用に避けてみせた王だったが、回避に意識を割いた分、速度が落ちる。そしてそこを狙ったかのように、光の速度で距離を詰めた大きな前脚が、王の長い外套を踏んづけた。

「うおっ!?」

 素っ頓狂な声を上げた王の身体が後ろに引かれ、前に踏み出そうとしていた脚が宙を浮く。そしてそのまま、王は見事に背中から引っ繰り返った。

「っ~~~!!」

 なんとか受け身を取ったので後頭部を打つことは免れたが、体重を受け止めた背中が軋む。息が詰まって悲鳴すら上げられず、音にならない呻き声を洩らした王の腹を、獣の前脚がどすんと踏みつけた。

「ぐぇ」

 潰れた声を上げた王を、王獣が見下ろす。王には王獣の言葉は判らないが、誰が小姑だこのクソガキ、という言葉が聞こえてくるようだった。

「いや、待て、リァン。あれは新魔法のテストであって、別に他意があったわけじゃ、」

 言い訳を始めた王に、しかし王獣は耳を貸さない。腹を踏む前脚に更に体重を掛け、王獣リァンは珍しく咆哮した。それに呼応して溢れ出た雷が惜しみなく王に降り注ぎ、憐れな王は悲鳴を上げて失神するのであった。




「あ、王様の情けない悲鳴ですぅ」

「さすがはリァン様だ。仕事が早い」

「あら、少しは心配して差し上げましょう?」

 苦笑したアメリアに、アスカは顔を顰め、フェルミーヌは首を傾げた。

「二日に一回はリァン様に雷を落とされてるからな。心配する気にもなれん」

「寧ろリァン様のストレスの方が心配ですぅ。日常的に王獣様に怒られている王様なんて、きっとうちの王様くらいですからぁ」

「ふふふ、確かにそうかもしれませんね。でも、それでこそ平和な日常、という感じがしませんか?」

 少し悪戯っぽく微笑んだアメリアに、アスカとフェルミーヌが少しの沈黙の後、ほとんど同時に噴き出した。

「はははっ、まさかアメリア殿までそんなことを言うとは」

「アメリア様はもっと王様のこと庇うと思ってましたぁ」

「あら、私だって、厳しくするときはするんですよ? クラリオ様は日常的におイタが過ぎますからね。こうして定期的にリァン様に叱って頂かないと」

 そう言ったアメリアに、アスカとフェルミーヌが一際大きな笑い声を上げる。


 仕事と魔法開発と城下散策に、王獣リァンの怒りの雷。そこに小気味よく響く王妃たちの笑い声が加われば、それこそが、クラリオ・アラン・リィンセンの愛する日常なのである。

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