第6話別れ

リコから電話が来た


別れよう



なんで?と俺は聞いた


リョウがわからない

リョウは私が好きじゃない

リョウは怖い



優しい人といたいの


俺は初めて


リコが好きだよ

全部

性格も顔も体も

リコだけが好きだよ

リコと離れたくない

一緒に住もう

もう、泣かさない

キャバ嬢もやめて

オレがリコの分も働くから

だから

俺の側にいてほしい

指輪も買ったんだ、お揃いの

リコと俺の指輪

リコは俺の事好きで居てくれた?


リコは黙ってずっと聞いていた


そして

もう、別れたいの。


と、答えた、


俺は今までの事

素直になれなかった事

後悔してること

どれだけリコが好きか

別れたくないと


2時間話した。

リコは、うん、うん、とだけ言って聞いていた、


リコが

もう終わったの

楽しい思い出もない


だからもうお別れだよ。

と、

俺は


何も言わず電話を切った。


時間を戻したくて

どうか時間をもどしてくれと

泣いて神にたのんだ。

リコに会えないなんて。

リコの笑顔が見れないなんて。

だけど、

思い出すリコは泣いていた。


俺は指輪を持って

バイクに乗った、

リコのところに向かった、

涙で前がよく見えない

だけど、できるだけ早くリコに会いたかった


できるだけ早く、早く


俺は何が起きたか分からない

道路に横たわっている、

ポッケの指輪を確認した。

あった。ホッとした

俺のバイクが横転してる。


状況が把握できた


あー、マジか?


空を見ながら

リコに電話した。


優しいリコ

やっぱり電話に出た


リコ、、、

指輪を届けたくて

リコの所に向かったよ。

電柱にぶつかって、

バイクがダメだ


リコ、、指輪を取りにきてくれる? 

リコの為に選んだんだぞ、、、



いいから早く救急車よんでよ。

何処なの

ねえ、おねがい。


リコが珍しく大きな声だ


リコが来るまでここで待ってるから、、





俺はその後の記憶が無い


通りかかった人が救急車を呼んだらしい


何日たったんだろう。

目が覚めたら

リコが居た。


病院?


指輪、指輪と俺は言った、

リコが潰れた箱を持っていた。


俺はニコっと笑った

開けてよ、リコ、


リコは涙目で

ベッドの横に潰れた箱を置くと


さよならと言って病室を出た


なんでだよ、、、


ドアの向こうにリコがまだ立ってる、影が見えた

そして、聞き覚えのある泣き声が聞こえた。


リコ

リコ、リコ、

リコの影が消えた


俺は動かせない身体で目からだけ涙があふれた。

俺はバカだ


たぶん。

体についた傷が消えないように

リコは俺の中から消えない。

リコ

ごめん

だけどやっぱり好きだよ











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不良のオレを泣かせた彼女 雪見 白雪 @ukimi2115

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