第4話嫌がらせ

リコといる時は女から電話がかかってきたら

必ず出た。そして楽しそうに長めに電話した。

俺はリコの表情を確認した


リコは何も文句も言わず黙ってた。


電話が終わると

ニコッと笑い

終わったの?大丈夫?と

必ず聞いてきた。


女の声が聞こえるように、ワザと音量を大きくしてたのに、

不貞腐れもしない

ヤキモチも焼かない。

俺は言われたかった。


女と電話しないで欲しいと。


リコの電話はよく鳴ったけど、

リコは出なかった。

LINEを打って

終わり。

客なのか?


なんてLINEしてるんだろうか?気になって仕方なかった。


俺はリコを部屋に呼び

ベッドに倒すと、緊張と不安でいっぱいになった。


俺は思わず

ちゃんと風呂入って来てるか?

訳のわからない、子供じみた、おっさんのような事を聞いた。


リコは

クスッと笑うと

なら

やらなきゃ良いじゃんと言って、乱れた服を直して、起き上がった。


肌も綺麗で良い香りがいつもしているリコ


言われた事のないセリフだっただろう。

だけど

キズつきもしなければ、動揺もしない

俺はまた

無理矢理押し倒した。

やってる最中に女から電話が来た、

俺は電話に出た

やりながら、


リコの声が女に聞こえ女が怒るのをリコに聴かせたかった。

案の定電話先で女がキャンキャン愚痴り出した。

あとでかけ直すから、と電話を切り

俺は腰を振り続けた、

終わるとリコは

電話かけ直してあげたら?怒ってたんじゃない?彼女、と、


俺は腹が立って

舐めてと、

リコに言うとその状態から女に電話をかけ直した。


1人だよ。猫の声だろ

誰もいないよと

女に言った。


無反応なリコに俺は完全に萎んだ、


もうやめろ!!と言うと


初めてリョウって怖いねと言い

リコが涙目になった。


俺は胸の中で何かが爆発したように感じた


リコを抱き寄せぎゅっと力を入れた。


泣かないでくれと、小さな声で言った。

どうしていいかわからなかった。


俺はリコを連れあちこち友達や先輩のところに紹介して回った


俺なりに、女はリコだけだとリコに伝えたかった。


帰り道、リコがタバコを吸い出した。

普段は吸わないのに。

珍しい

また、俺のしらないリコが居ると感じて

リコのタバコを無理矢理取り、カバンの中のも出して

川に投げた。


何タバコなんて吸ってるんだよ!!

何様だよ

俺は怒鳴った。


リコはついにポロポロ涙をこぼして泣き出した。


リョウは怖い

リョウは私をどうしたいの?

都合のいいオモチャじゃないんだよ。

リコが泣いた



ごめん、ごめん。と謝り

リコを抱きしめた。

心配なんだよ。ごめんと


リコは分かんないよ。

心配されてるとは思えないよ。

リョウは優しく無い


俺はもうどうして良いかわからなかった

リコを閉じ込めて置きたい、

キャバ嬢をやめて欲しい

そばにいて欲しい

好きで仕方ない


でも、どの言葉も出なかった。

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