第17話 驚きの鑑定結果 ハンマープラ○ス

ダンジョンで取得したアイテムを並べる


「おぉ〜素晴らしい剣だね」


ドラグはワクワクしながらアイテムを眺める


(めちゃくちゃ良い奴だよなぁ。顔怖いけど)


ドラグは人面樹の魔人だ。顔はザ・魔物という顔だ


もし、あのまま魔王と戦っていたら敵同士だったんだよなぁ


魔王軍に来て容姿を嫌がられることも、存在を否定されることもなくなった


(本当に寝返ってよかった)


流は今置かれている状況に居心地の良さを感じていた



「さて、鑑定を始めるよ」


ドラグの体から数本の枝がはえる


その枝は腕のようにウネウネと動きまずは剣に絡み持ち上げた


「では…【鑑定】!」


アイテムが一瞬光る


「なるほど〜まずこの剣はね・・・」


ーー鋼の剣

効果: 鉄の剣よりも硬く切れ味も良い

鉄、鉄鉱石、炭鉱石、リン硫黄、マンガンなどの材料から製作可能


魔法効果:無し



「こんな感じだね!ちなみに君が持っている剣は見たところ『鉄の剣』だからこの剣の方が強いね」


ドラグはそう僕に伝えた


「でも君、召喚勇者だよね? 普通王国が保有している伝説級の魔法剣とか渡されるんじゃないの?」


「えぇ!そんな武器が王国にあるの!? 僕普通にこれ渡されただけだよ」


そういえば王が側近に何か耳打ちしていたのを思い出した


(あの王様、僕にわざとこの鉄の剣を渡しやがったな。。。)


どういう思惑かわからないけど無性に腹が立ち顔に出る


「ごめんよ。何か気に触ること言ったかな?」


「いや、ドラグさんは関係ないよ。ごめん。国王のこと思い出したら無性に腹が立ってね」


「そうだったのか。ならよかった。では続きを見よう」


そういうと、持っていた鋼の剣を机に起き、今度はバックを持ち上げた



「これ、実は気になってたんだよね」


「えっ、そうなの?」


「うん。じゃあやるよ! 【鑑定】」


先ほど同様に一瞬カバンが光る



ーー魔法のバッグ

効果 バッグの中は魔法の収納空間になっており、ほぼ無制限で荷物を入れて置ける バックのサイズを超える大きさでも収納可能。超レアアイテム


魔法効果: 無限収納


「おぉ、これは凄いよ!魔法のバック自体レアだけどこれは『無限収納』だよ!このアイテムを人間の国で売ったら一生遊んで暮らせる程の価値があるよ」


このバックの価値を聞いて驚く


そして食材やアイテムなどを無限に収納できるのであれば今度はダンジョンの完全攻略も夢じゃなくなる


流はこのバックに無限の可能性を感じた


「ドラグさん本当にありがとう」


「いやいや、こちらこそ、こんなレアアイテムを見せてくれてありがとうね」


僕はドラグにお礼を言ってその場を立ち去ろうとしたその時


「あっ待って!折角だから君も鑑定してあげようか?」


「え? 僕の鑑定?」


「僕の鑑定はね、生命でも見れるんだよ。強さを数値化してみることが出来るよ」


(そういえば自分の力を知らないなぁ)


自分の実力を数値化で知ることができるというのはなんか異世界っぽくてワクワクする


「もしよかったら僕を鑑定してください」


「もちろん構わないとも」


そういうとドラグの体から再び無数の枝が現れ、僕を優しく包み込む


「では、深呼吸して。行くよ!【鑑定】」


僕の体が光る



ーー 御手洗 流 (みたらい りゅう)

年齢22歳 血液型AB型 

称号:召喚勇者

攻撃力:1000

防御力:1800

素早さ:650

魔力:6000

知力:156

魔法適正:【土属性】【✖️✖️✖️】

闘技 : 【縮地】【筋力向上】【物理攻撃軽減】【魔法攻撃軽減】【土属性魔法無効】【探知】


「はい、鑑定終わりだよ」


ドラグは僕の鑑定結果を紙に記して見せてくれた


「ありがとう、これってどのくらいの強さなの?」


「うん、はっきり言って世界最強クラスだね。王国騎士長で攻撃力400くらいだもの」


僕はそれを聞いて自身が少しついた


「ただ、実戦での戦いでは数値が全てではないよ。驕りをもっては足元掬われるからね。くれぐれも忘れないでね」


ドラグの指摘はダンジョンの中で思い知った


「ありがとうございます!そしたら調べ物があるので僕はそろそろ行きますね」


「あっ待って待って!折角魔法のバックもあるし渡しておくものがあるよ」


そういうとドラグは部屋の外に行き、手に大量のアイテムを持って戻ってきた


「これ全部持っていって」


「えっこんなに?」


「えっと、この赤いのがフルポーション。こっちの緑色が魔力回復用ポーション。それでこの紫色が毒薬で効果は完全麻痺にさせてその後激痛を伴い24時間後に確実に死ぬ」


「なんかメチャクチャ貴重な薬ばかりじゃ…っていうか毒薬怖っ!!」


「いやいや君はもう魔王軍幹部だし重要な存在だもの。これくらいの備えでも少ないくらいさ」


「なんかそう言ってもらえると、その…。。嬉しいよ」


僕は頬を赤らめて喜んだ


ドラグの優しさに抱かれてもいいと少し思ってしまった


「じゃあまたきておくれ。アイテムの補充と鑑定はいつでもどうぞ」


「ありがとう!」


ドラグにお礼を言うと僕は魔王城に戻っていった


魔王城に着くとその足で再び禁書庫を目指した



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