第15話 ロボット1号・2号

ロボット2号が居間に入ってくる。

ジー・・ジー・・ジー・・ジー・ジーーーッ・・

2号が言う。

「ジュース飲んで良い?」


私か言う。

「ロボットがジュースなんか飲むか!」


2号が言う。

「ジュースはエネルギー源です。」


「自分で冷蔵庫から持って来い?」


「了解しました。」


ジー・・ジー・・ジー・・ジー・ジーーーッ・・

と動作音を立てながら 2号が冷蔵庫まで行って扉を開けると、1号が部屋に入ってきた。


ツーー・・ツーー・・ツーーツー・・・

「2号、私のアイスも取ってくれる。」

1号がそう言うと、


「了解しました!」

と言って2号がアイスを1号に渡す。


私が言う。

「お前ら、宿題はやったのか?やらないと親が叱られるんだよ。」


するとそれに応えて1号と2号が口をそろえて言う。

「それは既に完了しました。」


何が完了だ・・こいつらは絶対宿題をやってない。そもそも何でこんな時間まで起きているんだよ。私は妻の美佐代を呼ぶ。


「宿題をしているか確認してくれないか。1号の手が溶けたアイスでべたべただ。手を洗わせてくれ。」


すると美佐代が、クーー・・クーー・・クーーツーーツーーと動作音も軽く居間に入って来た。そして言った。

「お呼びになりましたか?」


「1号と2号の宿題を」みてやってくれ。その前に1号の手がアイスでべたべただ。」

私がそう言うと美佐代は、

「了解しました。」

と言って1号2号をつれて居間を出て行った。


ツーーツーー・・クーークーー・・ジーージーー・・・  ・・  ・ ・


子供たちのロボットごっこに付き合うのは疲れる・・

たとえ母親がロボットでも・・・

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