第2話 My wife

私がパソコンで仕事をしていると妻のナオミが入ってきた。

「今年の青色申告の提出資料は全て作成しました。」


「そうか、さすがにそういう仕事は早いなあ・・来週の僕の会社のプレゼンの下書きはどうなってる?」


「それも出来てます。後で目を通してくだされば良いようになってます。」


彼女は何事に置いて抜かりがない。まさに完璧な妻なのだ。


「あなた、今晩はどうされますか? いつものボンデージSMで良いですか?」


「いや、 それは、そろそろ飽きたからねえ・・」


「それでは 痴女性奴隷プレイになさいますか? それとも SM女王様プレイになさいます?」


「そうだねえ、痴女性奴隷がいいかもな。」


「わかりました、そのように準備をしておきます。」


妻は経理からセックスまで全てに置いて完璧にこなす。こんな女性が今どき居るだろうか。

私は妻のナオミにぞっこんだ。

もう彼女なしでは暮らせないのだ。



彼女に出会ったのは一昨年の春に中国旅行した時の事だった。

私はIT関連の視察のため中国東北地域に滞在していた。

その時中国の古い友人が彼女を連れてきたのだ。

初めて会った時の彼女の印象は、端正な中国美人で、笑顔が眩しいほど素敵だった。その上、訛りのないきれいな日本語を話した。


友人はこの子を700万円で譲っても良いと私に持ち掛けた。

700万円!!? 私が驚くと・・

彼が言うにはナオミはアンドロイドだという。開発途中で資金が底をついたので一体譲るから700万円援助してくれというのだ。

700万円は大きかったが、世話になった友人を助けるため彼女を買ったのだ。


ナヲミは5つに分解され日本の私の自宅兼研究室に空輸された。

私はナオミを組み立てた、そしてナオミのソフトウエアに少し手をくわえて私好みに変更したのだ。


私の妻は近所でも評判の美人で、主婦たちの世間話にも普通に参加している。

誰もアンドロイドだとは気がついていないようだ。

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