後……数日後…。

ゆかりはラザニア作りに、取り掛かっていた。

『社長婦人か、…何か、心構えみたいなの…あるのかしら?……フフッ✨』

ゆかりは鼻歌まじりに調理を進めていた。


鈴木が帰宅したのは…

夕方の6時頃だった。


2人でゆかりの手作りのラザニアを食べ終えると……

鈴木が、来週……向かうぞ、大丈夫か?


とハワイ行きの話を突然出した。ゆかりが、『了解しました。』

と言ってにっこり笑っていた。


『これから何て呼ぼう?…いつまでも…社長じゃ。』


『!……あぁ!そうだな……名前でも何でも良いぞ?ゆかりの好きに呼んでくれ。』


『………じゃあ、け……賢治くんは?』


お互い、顔が真っ赤になりながらも……

ハーブティを飲んでいた。


賢治は話題を反らそうと…した。

『ここのシフォンケーキ旨いな…。この間のコーヒーゼリーの店か?……』


『フフッ…賢治くんの為に…私が作ったの。お礼が、出来ないから……だから……』


『あぁ…そりゃ悪かった。旨いよ…ゆかり…。』

『子供が産まれたら、楽しい家族になりそうだな……』


シフォンケーキと…

ハーブティとちょっとしたティータイムを

終えると……


ゆかりは荷造りを始めた。そのわりに賢治は身軽だった。


ゆかりが、どうしたの?と聞くと……


『日本に本社があるからな…行ったり来たりっつー感じ…だから身軽なのだよなぁ…。』


『まぁ、あっちへ着けば、SPも居るしな…ゆかりに常にSPが着く事になるから……出掛ける時は…大丈夫だろ?』


『至れり尽くせりね✨フフッ✨ありがとう、愛してるわ…』


『寂しかったら、いつでも連絡くれな?飛んで帰る事は……無理かもしれない。だけどな……俺は……』


と賢治が言葉を続け様とした時…ゆかりが、賢治の会話をふさぐ様にキスをしてきた。


ゆかり……俺は…。


フフッ✨

ゆかりはキスだけじゃモノ足らないみたいで服を脱いでいく……


賢治はゆかりの…

その美しい裸体をしばらく見つめていた。


ゆかりが賢治の手を取り…自分の胸に

賢治の手を当てた。


賢治は思わす…自分を久しぶりに見失ってしまった。

ゆかりを優しく…抱き上げるとベッドの上で……

身体を重ね合わせた。


賢治は今までの誠実な部分とは

うらはらに…ゆかりを思い切り求めだした。


唇はお互いが、舌を絡ませて…

しばらく離れて暮らすであろう

少し先の未来に……


激しく求める…ゆかりは優しく答える。


ゆかりの背中に、賢治はキスを何度もする。

『う……っ…ん…。あっ!……』


お互いが果てると…

ベッドの上でキスを、何度もした。


『ハワイでも……抱いてくれる?』

『挙式の後な……』


ゆかりと賢治は、

その夜……何度も何度も…


『愛してる…』と

お互いに確認し合うかの様に、

お互いに求め合うままに……

身体を重ねていた。



ハワイ出発まで……

後3日の出来事だった。


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