豹変……

店を……無断欠勤した、ラブはカーテンの隙間から……朝日が見えるのを、

ぼんやりと眺めていた。

鈴木は日頃の仕事の疲れも手伝い……

まだ眠っていた。


和希に謝らなきゃ………

ラブは先に帰る…と書き置きを残して部屋を出た。


一階に着くと……いつもと変わらぬ雑踏の中…。

タワーホテルを後にした。タクシーを拾い……自宅マンションへと

ものの30分ほどで着けた。

マンションのエレベーターの12階のボタンを押して……昨晩の出来事に想いを馳せていた。


『チーン』と12階に着くと……指輪を眺めながら、バッグに手を入れて…鍵を探した。


と誰かが呼び止める声がしたので…声の方を向くと……

和希が待っていた。


ラブを見付けるなり、和希は、思わずラブを抱き寄せた。

『俺、ラブさんが好きだ。俺ならアイツに負けない自信はある……だから……っ』


『和希………っやめて……っ!苦しい!っ』

和希はラブの華奢な身体を折れるんじゃないか?という具合に強く抱き寄せた。

『俺の事……好きだって言ってたよね?……』

『俺も愛してるよ…。』

ラブさんに相応しい男になるから……だから…


と珍しく和希は、ラブにすがってきた。

ラブは和希に優しく声をかけた。

『和希……?落ち着いて、私、あの人と結婚する事に決めたの……だから……お店も辞めるから……あのねっ?』


これで最後にしましょ?とラブが言うと…無理矢理…和希は、唇を重ねてきた。


和希の片手は……ラブの両手首を力強く壁に

押さえつけ…片手は胸を触っていた。


『あ!んっ!……やめて……っ!んんっ!』

ラブは必死で抵抗したが…力はやはり和希の方が上だった。


ラブからマンションの鍵を取りあげた和希は、

なだれ落ちるかの様に、ベッドへ向かった。


ラブは怖くなった。いつもの和希じゃない!…

ラブはさらに抵抗し続けた。

和希は、ラブの首に手をかけた。

『ねぇ?ラブさん……俺をコケにするのも…いい加減にしろよ?……』

ラブの首を絞める和希の手に……力がこもる…。


ラブが苦しみもがいている姿を見るなり、

下着を思い切り破り……和希は強引に、入れてきた。和希が感じ初めていると……


『ゴホッ!ゴホッ!やめて……やだ、いや!………んっ!…うぅ!』

ラブも少なからず感じ始めていた。

涙目になっているラブのあえぎ声をふさぐかの様に、


和希は強引に……ラブの唇の中の舌を絡ませた。


まだラブは、抵抗していたが……和希は

ラブのその抵抗する姿に……妙な興奮を覚えた。


ずっと和希は、豹変した様子で……ラブ…

いいよ?すごく可愛い!気持ちいいよ?ラブ……



『あぁ!あんっ!いやっ!やっ………あ!』

二人で……身体をビクビクっと同時にしたかと

思えば、思い切り中で精液を出していた。


さらに和希は、強引な…あるいは強姦にも取れる一方的な態度で……


何度も何度も……二人は同じタイミングで……


果てても…果てても……ビクビクっと何度も…

中に出していた。和希は、

もはや別人と化していた。ラブが抵抗すると…首を絞め…さらに奥深くに突き上げていた。


ラブの身体中……アザが残った。和希は、薬指の指輪をラブから…

強引にもぎ取り……


投げ捨てた。ラブが、


『指輪が、っ!』と気がそれても……さらに和希は強引な態度を変えなかった。


『あ!あんっ!あぁ!』とラブが失神すると……和希は、


ラブの顔面に精液を出したのだ。


途端に和希は、壊れた笑い声を出した。


『クックッ……アッハハハハ!ざまぁねぇ?ラブ!バカにしやがって……』

今の強引な強姦にもとれる行為を……和希は、


すべて録画と録音……

をしていたのだ。和希が捨てた指輪を見付けるなり、


ベランダから捨てた。


和希は、もはや…昔の、和希ではなかった。


録音の再生ボタンを押して……


和希は鈴木に電話を入れた。鈴木社長が、すぐに出ると……


電話の向こうから……

ラブの嫌がる激しい行為を聞いていた鈴木は、


『許しはしない!……』

と向こう側から…電話を一方的に切ったのだった。


和希は、ラブの部屋の…合鍵を作ろうと…



粘土に鍵を押し付けた後に…… 飾ってあった、

いつかのバラの花束を……


失神している…ラブに、バシィっ!と投げつけた。


『そう簡単には……行かないのが、俺なんだよなぁ~?クックッ!』


マンションの入り口に、蹴りを思い切り入れて……


和希は言った。

『もっと、もっと、楽しませてもらうよ?クックッ!』


と姿を店からもくらましてしまったのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る