まさかね?
出勤前…ラブは香水が切れかけているのに、気が付いた。 『あ~、お気に入りの練り香水が無いわ。時間も早いし…。デパート行くか……。』 ラブは…本日は黒のドレスに毛皮という出で立ちであった。 エレベーターで一階まで降りると…ウォーキングも兼ねてヒールの靴を…コツコツと音をたてながら、デパートまで歩いていた。 途中…幾人に、声をかけられたが…逆にラブは、自分の名刺を丁寧に渡して 『お店で逢いましょ、』と言ってさながら、女神の微笑みと色っぽく流し目をし…声をかけてきた相手の方が、無駄にやる気を出していた。 (んも~これじゃデパートに無事着くかしら?…) ラブは、それからも男性から声をかけられたが…『ごめんなさい。急いでるの、またね♪💋』 と言ってヒールの足音がコツコツコツ…と軽快になっていた。
デパートが見えてきた時……ラブは又声をかけられた。ラブが振り向くと…。
『久しぶり。ゆかり…』 ラブは驚いた。 『え…!隆なの?…』 昔懐かしい、高校生時代のラブの元カレだった。
ラブは隆の足元に目をやると…小さな女の子が、
『パパー!この人だれなの?…』と甘えていた。
隆と話している時間は、無いけど。察するところ家族サービスって所かしら?とラブは思った。
隆は『ラブって名前なんだって?頑張ってんな?』…『ま~ね?』 と早く会話をラブは、終わらそうと…冷たい態度に出た。
隆こそ、何してんの?(笑)とラブがデパートの化粧品売り場まで、ついてくる隆親子を少しだけ迷惑そうに見ていた。
それはそうだ。ラブが子持ちみたいに端から見ると…写るので、正直困っていた。ラブがタメ息をつき……小さな女の子に言葉をかけた。
『ママは……?どうしたの…?』女の子のミウは『ママは…お仕事…!』 ふぅん?そうなんだ。とラブが化粧品売り場に着き…練り香水のローズとパウダーを見ていると…
ミウは、目をキラキラさせていた。ラブが練り香水を余分に購入して…ミウにプレゼントをした。
『ありがとう。ゆかり…』『ところで何でついてくるの…?私これから仕事なんだけど。』 迷惑よ!と言いそうになったが、ミウの前なので言わなかった。だが、明らかに可笑しなエズラができていた。
隆は練り香水の礼を…もう一度言うと…ラブに話を続けた。ゆかりと寄りを戻したいのだけど、
ミウと一緒にやり直さないか?と爽やかな見た目の隆は、話をさらに続けた。いつも……ゆかりを見かけていた。という事実……いつか話が出来るんじゃないのか?と思っていた事……でもミウの存在は、元嫁との間に…出来た子だから……
隆の話しは…何が言いたいのか?ラブにとっては意味が分からなかった。
で?…私に子持ちの隆と結婚前提に付き合え?…という意味かしら?……
ラブは思った。高校生時代は、二股三股をかけておいて……今更、何を…言ってるのかしら?ご都合主義も良いところね?(笑)フフっ。ラブが優しく答えた。
ミウちゃんには悪いけど、それに隆にもね?
私はもう前を向いて毎日頑張ってるの。そんなお金が無い家庭に入るほどバカじゃないわ!
それに隆?私は都合の良い女じゃないわ。昔とは違うのよ?あなたに裏切られてから、私はあなたを攻めたけど、そんな私とは…おさらばしているわ。
夜の蝶をなめられちゃ困るわ。家庭に入るのが、女の幸せ。という…そこらに居る女性達とは、価値観が全く違うのよ?
しかも、今更なに?(笑)フフ…私もなめられたモノね、隆は少しムッツリしていた。
あなたには、二度と会いたくないわ!ラブは……
ピシャリと放った。ミウはラブの怒り具合をみて……あかんべーをしていた。
最後にラブは……
『親が親なら子供も子供ね、関わりたくないわ!』と冷たい言葉を浴びせた。
しばらくして…隆の後日談がラブのもとに入ってきたのだが……
ラブは呆れていたのであった。ミウの事を面倒見ます!という100%利用 されるであろう女性が、すでに居た事……。
ラブに声をかけた意味は…同僚に自慢したかっただけで…ラブを…
お飾り的な女として、浮気対象として、最初から見ていたのだと……。
珍しく怒りをあらわにしたラブは……久しぶりに店でシャンパンを飲んだ。
ボウイの和希が、
『ラブさん。俺で良ければ、何でも言って……。』ほろ酔いのラブは…みんなの見てないところで、和希と熱い口づけを交わした。
ラブも…和希も店が閉店するまで、お互い我慢をしていたのだが……
閉店後……店のボックス席で…2人は愛し合った。和希とラブの熱いリズミカルな吐息は……
興奮状態が長く続いた事も手伝い……
明朝まで…何度も何度も激しく、愛し合ったのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます