31. 終

『そか。また頼ってな』

 お礼を返しスマホを置くと不安が戻ってきた。今まで脆い関係ばかり築いた私に、リボンを守りきる自信は完全にはない、けど。ベッドに埋もれた小さな頭が上がる。リボン、と、思わず名前を口にする。

「みゃぁ」

 起き抜けの彼女の声は、仄かに温かかった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

(ショートショート集2022) 憂杞 @MgAiYK

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ