先生が僕の足を踏んだー
仲良くしてくれるのは圧倒的に女の子が多いのですが、ユウタ君は一年生のときから慕ってくれています。
当時は私のことを学校の先生だと信じ切っていて、登校班に付き添ったあとは他学年の授業に出ていたと思っていたようです。
彼も三年生になったこの日、集合場所で自転車に乗って待っていたときのことです。
ペダルに乗せた私の左足の上にユウタ君が乗っかってきました。
「危ないし、足が痛いから止めろよぉ。もう三年生で大きくなったんだからー」と言っても、面白がって止めません。
「靴の上からだから大丈夫でしょ?」
「靴の上からでも痛いの!」
「安い靴なの?」
「安いから皮が薄いんだよ」
実際に、その日に履いていたショートブーツは安くて甲の皮が薄いんです。
「安い靴なんだ」と笑いながら乗っていた時に、彼の重さでバランスを崩して倒れそうになってしまいました。
「ほらー、だから危ないって言ったじゃん」
「あー、先生が僕の足を踏んだー」
お、久しぶりの『先生』、頂きました。
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