おじさん、あしたも来る?
登校班一番の元気印だった、二年生のミトちゃんが先週末に引っ越しをしました。
特徴のある甲高い声で、うるさいくらいのおしゃべりだったけれど真面目な一面もあった彼女。
前週の木曜日には「おじさん、あしたも来る?」と聞いてきました。
「来るよ。急病にならなければね」と答えると、
「来てほしいなぁ。ミト、あしたでさいごだし。きゅうびょうにならないでほしいなぁ」などとうれしいことを言ってくれます。
「大丈夫だよ。もう何年も病気で休んだことはないから」と笑顔で話していました。
で、翌日の金曜日。
いつも通りに登校班に付き添い、ミトちゃんとも話をしながら行ったんだけれど、引っ越しに関する話は一切なし。
それまではいつ引っ越すとか、荷造りの段ボールだらけだとか、色々な話をしてくれていたのに。彼女なりに寂しい気持ちを抑えているのかな、と感じました。
そして校門前で「元気でね」と一言だけ声をかけて、手を振ってくれたのが最後のお別れになりました。
翌朝、ミトちゃんのいない登校班はいつもよりも静かに学校へ向かいました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます