第153話 信仰心の力TUEEEEEE!!!
「これが測定結果よ。ほら、全部ERRORってなってるの。途中までは数値が上昇してたんだけどね、限界値である99999を超えてしまって……」
クリエがそう、土台部分から出てきた紙を見せてくれる。
名前:神乃悠斗(カミノ ハルト)
種族:神族
職業:神様ランクB(上級神族)
Lv.:99999
神力:ERROR
神様能力:ERROR
信仰:ERROR
――――は?
な、なんだこれええぇぇえええ!?
「ち、ちなみに、クリエさんの数値ってどれくらいなんです?」
「私はね~、あ、ちょっと待ってて。少し前にたしか――あったわ」
名前:クリエ・リエンカ
種族:神族
職業:神様ランクS(名門神族/天界神族)
Lv.79786
神力:68665
神様能力:74332
信仰:82600
「ふふ、神乃悠斗くんの圧勝ね~。私、これでも神族の中で3番目に数値高いのよ。ああでも、神乃悠斗くんがダントツ1位になっちゃったから、今は4位ね~」
「え、いや、えええ……」
「それにしても、フィーネもすごい神族を生み出したものね~。転生者は能力が上がりやすいとは聞くけど、それにしたって。……母様、この件は」
「ええ、分かってるわ。ここにいる3人だけの秘密にしておきましょう」
「ご迷惑をおかけしてすみません……」
オレ1人のせいでリエンカ家に迷惑がかかる事態は何としても避けたい。
オレがイレギュラーな、隠す必要のある存在なら。
そうしたリスクを帳消しにできるくらいの貢献はしたい。
そうでなきゃ、またただの”お荷物”になってしまう。
「でも本当に、どうしてこんな数値になったのかしら。私は神乃悠斗くんの活動を見てるわけじゃないから、分析のしようがないわ~。母様、何か心当たりはある?」
「……いくつかあるといえばあるわ。この子、神様活動改善にあたって1軒1軒回って直接相談に乗っていたの。だから神族からも信仰されてしまったのじゃないかしら。それにモフモフもとても懐いているし、フィーネの話によると星の住民も――」
そんなことで!?
信仰ってそんなに力に反映されるもんなのか?
「原因はきっとそれかしらね~。それだけじゃないかもしれないけど、でも確実に一因ではあるわ。神族の信仰対象になると、たとえそれが数名であっても数値が一気に跳ね上がるのよ~」
どうやらクリエもそうした経験があるらしい。
まあ、働き方改革みたいなことやってるしな。
「それに、フィーネがモモリンを悠斗くんが作ったって自慢してまわったことで、うちの天使たちも悠斗くんへの信仰心が強まっているの」
フィーネえええええええ!!!!
ああもう、ドヤ顔で自慢してまわるフィーネが容易に想像できる!!!
せっかく黙ってたのに!!!
「あの子は悠斗くんが来るまでこれといった大きな実績もなかったから、悠斗くんの成功が嬉しいんでしょうね……」
フォルテは困った様子でため息をつく。
――まあ、フィーネがオレの成功を心から喜んでくれているのは嬉しい。
嬉しいけど。
やっぱりあの駄女神ポンコツだ……。
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