第3話
休みが明け、また新しい週が始まった。
今日は1日テスト返しだった気がする。
いつも通り学校に向かう。
僕の変わらない日常。
学校に着き本を読む。もう何度も読んだ。
でも、よく分からない‥。明に貰ったもので
恋愛系ということはわかった。しかし、
『明日は晴れますか』という文があまり
分からない。前後の文章から告白的な
ものだとはわかるのだが‥。
スマホで調べてみても、明日の天気を
教えてくれるだけだった。恋愛とは難しい。
ガラガラと音がして前を向くと先生がいた。
「今日は1日テスト返しだな。
分からない箇所はしっかり聞いて
次のテストに備えろよ。
何度も言うが、我が学園には
進級試験があるからな!
よく聞けよー、成瀬!!」
「えっ⁉は、はぁーい!」
―我が学園は、幼等部、初等部、中等部
高等部、そして文系、理系の大学がある
ので、一定数の学力がいる。簡単に言えば
エスカレーター式だ。しかし、少し違う。
この学園は、1つ上のランク(初等部とか
高等部とかのことを指す)に上がる際には、
進級試験がある。それがまぁ難しい。基礎
知識を問う問題、応用問題、そして思考問題
の3つだ。5教科だけなのだが、500点満点中
400点は絶対に必要。そこから学年ごとに、
順位を出し1位と81点以上点差が出たら、
1回目の権利が無くなる。ただ、補習試験で
1回目の結果よりよく、450点取れれば
合格となる。転校の際も同じだ。だから、
成瀬さんはああ見えて頭がいいのだろう。
1時間目は、古典。平均53.6点だそうだ。
僕の点数は、98点。学年1位らしい。いい
スタートだと言える。
2時間目は、音楽美術。平均64.1点だった。
僕は、89点。思ったより良かった。
ちなみに学年1位は成瀬さんで94点。
得意と言っていただけあって、かなりいい。
とても嬉しそうに笑っていた。
3時間目は、英語。平均34.9点だった。
思ったより低かったので、心配になった。
しかし、僕の点数は96点。これも、学年1位
になっていて嬉しかった。
4時間目は、現代社会。平均59.9点。
先生がこのクラスは良くできてたと褒めた。
僕は94点。過去最高点だった。
お昼になった。今日は、学食に行った。
食べれれば何でもいいので、1番安い
ラーメンにした。食べていると、
「なんであいつがいんの?男装野郎がw
しかもラーメンかよwww」
という声が聞こえてきた。くだらない。
僕がどんな格好してようが、僕の勝手だろ。
本当に‥くだらない‥。一刻も早くここを
出たいので、無視して食べていると、
君がやって来た。
「ねぇ、平野さん。前いい?」
僕は何も言わず頷いた。急に目頭がとても
熱くなった。なぜだろう。
「アイツらいつもあぁなの?」
「‥そうだ。気にすることは無い。
放っておけ。時間の無駄だ。」
「‥‥‥ん。分かった!」
さっと、食べ終え学食から出た。
5時間目の予鈴が鳴って先生が入ってきた。 そして、
「悪いが、テスト返しは後にする。まず、
俺の質問に素直に答えろ。いいな?
昼休み学食にいた人は、手挙げろ。」
何かあったのかと思ったが、分からなかった のでとりあえず手を挙げた。
「‥6人か。今、手を上げた人は放課後
生徒指導室に来てくれ。
じゃあ、テスト返すぞー。」
今回返ってきたのは、物理基礎。
平均48.5点。僕の結果は、100点。驚いた。
こんな点数は初めてだ。先生も、「やったな。すげーじゃん!」と褒めてくれた。
席に戻っていると、成瀬さんの姿が無い事に
気がついた。保健室かな。
6時間目は、数Ⅰ。平均72.1点。先生が
「簡単だったかなー?あはは!ꉂꉂ(ˊᗜˋ*)」
と、笑っていた。愉快な人だ。
「そうそう、最高点はねー、99点!
ちょっと惜しかったねー( ˆ꒳ˆ; )
じゃ、返すねー!」
返ってきたテストは99点。平方完成を、
1問間違えていた。悲しい。
7時間目は、家庭科だった。平均70点。
結果94点。まぁ出来たほうだろう。
掃除をして、帰ろうとして、
5時間目に言われたことを思い出した。
母さんに遅くなると連絡を入れ、生徒指導
室に向かった。
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