第15話 地球同盟と龍刈り
僕は、心の底から凄いと思った。こんな人に修行をつけてもらっているんだからおそらくながら強くなっているに違いない。そう確信するほどである。50数匹いたレプタリアンは一匹残らず殲滅された。ハタ師は、スマホを取り出し、
「任務完了だ後始末を頼む。」
と報告していた。
「今日はご苦労、今から時間あるか?」
とハタ師。僕は、
「はい、勿論」
と答えた。
「なら、今から地球連合の連中にお前を紹介しに行く」
「地球連合…、」
一体どんな人たちなのだろうと心は穏やかではなかった。廃ビルから出て、すぐのところにある、マンホールの蓋を開けてハタ師は、降りろと目で促した。僕は階段の手すりに手をやりマンホールの中に入って行った。中は普通のマンホールの内部といった感じで、特に変わった様子もない。ハタ師は粛々とマンホールの中を歩いて、僕もそれに続いた。どれくらい歩いたか、行き止まりに遭遇した。そういうものなのかなとハタ師の顔を見ると、彼はにやっと笑って、
「エスタロッサ、バギ、ホムラ、アメノミナカヌシ、アマテラス」
と何やら呪文のような言葉を唱えた。するとそれに共鳴するように地下道の行き止まりが、白々しく光りだした。ハタ師は光の向こうに消えてしまった、
「待ってください!」
僕は必死にその後を追いかけた。すると、壁にはぶつからず、ふわっとした不思議な感覚とともに開けた場所に出た。ハタ師もそこにいた。なんというか、その場だけ近未来のサイバー空間のようにも見えた。ハタ師は粛々と歩を進める。その空間の端っこにある光のゲートのようなところへ行きチャクラを燃やしだした。僕がそれに気づいたと同時にハタ師は、
「チャクラを燃やせ」
と一言。僕もチャクラを燃やした。すると体が宙に浮き、勝手に降下していった。着地するとそこは戦艦の操縦部のようなデジタル空間だった。
「ここが地球同盟司令室だ」
ハタ師が言うと、モニターに向かってタッチ操作していた女性が、こちらに気づいて近寄ってきた。
「ハタさんお疲れ様、横の子は噂のお弟子さんかな?」
僕ははっとなって、
「はい!」
と勢い良く答えた。ハタ師は、
「こちらは地球連合副総司令官のエメリアさんだ」
と僕にエメリアさんを紹介した。銀髪のロングヘアーで、青い軍服のような格好だった。
「なんでい、新入りさんかー」
ぞろぞろと、男衆も集まってきた。その中の一人が僕と同じ位の年齢に見えた。僕は当然最年少だと思っていたので、少し驚いた。金髪のベリーショートで額に十字傷があった。
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