1/07 毎週土曜の時間軸

部活帰りの真昼間まっぴるま 音はしない


静かすぎて頭に響く音が 僕に唯一聞こえる音


いつもお決まりのカラスくん 姿は見えない 聞こえもしない


歪にまがった交差点のやや端 突っ立ってても車は来なくて


一人だけ世界から無視? 


フッてカッコつけた笑いは蝉の波に あっといわない間にも吸われた


しょうがないから進むけど ここがまさに「時間の果て」


ここに時計を置いたらそこで 細い秒針は止まるでしょう


ただまあ 面倒くさいし 屁理屈なんか意味ないし


ぐるっと見渡して 誰もいなければ まだここに


もうちょっと もうちょっとだけ とまっていよう


だって ここでは時間が止まる


だって ここでは僕も止まる


とまった空気が自由になれる


一昨日 凍った偽の草


昨日も眺めた あのアパート


全て平等に 零から始まれるこの空間を


作り出せるのは僕だけの特権



そんだけ言えばもう 充分な時間は稼げるかな

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