拝啓 僕は恋とは無縁なので。

いつか夢見た 空の上 白い雲たちと一緒に泳ぐ


いつか望んだ 孤独の光 前だけを見て 俯いた


いつも見ていた 叶わぬ希望


どこかで感じた 滅びの気配


いくらでも走った 小さな波の打つ浜へ


どこからでも願った 空との飛行



ああ 君は 今ではそこにいるのかな


僕の願った 雲との和解


ああ 見上げれば そこに君はいてくれる?


触れられるほど すぐそこに


君は返事をしないけれど


いや


返事はできないけれど


僕は信じるよ 自分勝手な願望を


君に会いたいと叫ぶ この感情を


青い空の中 君はそこに在るのかな


あの雲と一緒に 僕を見ている?


ずっと伏せていた その目を見たい


真っ黒で綺麗な その目を見たい



ねえ どこにでも行く


教えてよ 君と目を合わせる方法を


でも急いで でないと僕は 君に会えない


だってもうすぐ 薄桃色の 春が来る

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