第3話 会話
成長限界に達しました。
…!誰だよ。
「(お前が誰だよ)」
…!?まじで誰!?というか居るなら早く喋ってくれよ。メタルギアじゃないんだから潜伏するの意味ないよ。というか二人は誰なの?
「(二人はいないぞ、俺一人だ)」
え…じゃあ「成長限界に達しました」って言ってるのは君?
「(二分の一外すなよ)」
うるさいなあぶっ殺すよ?
「(怖いなあ!)」
ーーーーー
で僕は誰?
「(ナルシストなの君?)」
全然違う!視覚がないんだよ今。だから自分が何なのかどういう場所にいるかの整理も出来てないんだ。そういうわけ。だから決して
「(あーいいよいいよ分かったから!)」
「(まず状況整理からだ)」
「(一つ、この部屋は四方が石の壁で塞がれてる)」
それは知ってる。なんかうっすら見えるんだよ。
「(視覚がないのにか?……ならそれは魔素だな)」
魔力の素と書いてMPと読む。
「(…もう突っ込まないからな俺は。その魔素って言うのも説明したいが、どうする?このまま続けていいか?)」
一任する。
「(なんで目上になってんだ…。まあいい。でだ、ここはそう、石の壁で大体は予想出来るかもしれないが、ダンジョンの中だ。しかも結構深い。)」
「(そしてここは所謂"隠し部屋"に当たる。つまりはそうそう冒険者等には見つかりにくいし、当然化け物なぞには見つかるわけがない場所だ。)」
「(…さっきから随分と物わかりがいいなあお前、質問とかないのか?)」
あるよ。なんでそんなにいきなり色々喋ってくれるのかとか、謎の声とか、まず君は何て言うのかとか。
「(確かにな。君は多分この世界の魂ではない、だから説明が要ると思った。だから説明をしてる。名前はそうだな……俺はミミーという名前で、謎の声は世界の声だろう。)」
「(世界の声は誰にでも必要な時に聞こえる声だ。深く考えずにそういうものと思ってればいい)」
何でも知ってるんだな、君は。
「(何でもは知らない、知ってることだけだ)」
何でも知ってんなまじで。
閑話休題。
「(質問は以上か?なら次に進みたいんだが)」
ミミー先生、あと一個だけいいすか。
「(ああなんだ)」
最初にした僕は誰?って質問の返答、待ってます。
「(あーそれかあ、あー、うーん)」
「(ええと、結論から言うぞ)」
ひゃい。
「(ーー俺からもお前は見えてない、実はな)」
なん…だと?
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