第3話 河童
「お盆の間は、川で泳いではいけないよ」
子供の頃、お盆休みを利用して避暑地へ旅行をした時に聞いた話である。
なんでも、河童が泳いでいる人の足を引っ張って あの世へ連れてゆくからとか。
「大体、河童なんて本当にいるのか?」
現代っ子は簡単には信じないなのだ。
むしろ 河童探しにゴーグルをつけて川に潜りたくなってしまうではないか。
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河童伝説がある土地では「お盆に川に近づいてはならない」と昔から言われています。
河童は川を下って海に行こうとする霊魂を食べようと川底に潜んでいます。そこで遊ぶと、一緒に引きずり込まれてしまうというのです。
もやっとしていたので、調べてみたら なるほどである。 いつの間にか眠ったらしい。
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気づけば、朝の光が差している。
今日も暑くなりそうだ。
起き抜けに冷蔵庫へ
作り置きの串に刺したきゅうりのあさづけを取り出してかじってみた。
ひんやりしていて美味しい。
洗面所へ行き鏡に映った自分を見た。
おかっぱ頭がぽさぽさな河童だった。
今日は旧暦の盆休み。
一日中、グルーミングに励むとしよう。
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