敝衣の王①
1年間地獄のような修行が続いた。
寝太郎の戦闘訓練は手抜き無しで、俺が気絶するまで殴り合い。勿論勝てるはずも無く、戦うスキルより避けや去なす事にとっかして、3日間ノーダメージで続け合格をもらった。
宿屋の学習訓練、この世界の歴史や世界史、ピースと言う特殊能力をこの世界にやって来る時に与えられる者がいるBoxがそれである事、金銭の事、これがまたテストを失敗する度に金を要求される。もちろんないので宿屋の雑用をして寝る時間もない。
寝る為に必死に勉強し全課題満点で合格をもらった。
そしてダルトからは、この世界を生き抜くすべを学んだ。
と言うなの雑談かな。でもこれが1番勉強になった。力で負かしたり、知恵を使って支配したりが全てじゃなく、会話や人を知ろうとする事で解決する争いもある、すごく綺麗に言うとこんな感じかな?
あっという間に1年が過ぎて、ここなとアオの事、学校の事、Boxの事遠い昔に感じる。ダルトに合格を貰えたかは今となっては、わからない。本当に嘘つきな男だ。墓に花をたむけていると、後ろから肩を叩かれた。
「カタリ、大丈夫か?まさか死ぬとはなぁ。ダルトからの手紙を預かってる、渡す代はもらった」
宿屋がダルトからの遺言を預かってたみたいだ。封を雑に破り捨て中身を取り出した。
カタリへ
元気にしてますか、私は元気です。なんてな、これ貰ってる時には死んでると思うけどみんなびっくりしてるか?宿屋も遺言とは思ってないだろうな笑。
とある病でいつ死んでもおかしくないって言われてたんだけど、俺は合格を渡すまで生き残れたか?先にいっちまったら合格で大丈夫。おめでとう!!!!
まぁそんな事はどうでもよくて、この先の困難の為にプレゼントを用意した、宿屋から受け取ってくれ。
それと、最後に楽しかった。またな!
ウルフ・ア・ダルトより
ダルトらしい手紙だと噛み締めた後に破り捨てた。
「宿屋、他に預かってる物は?」
そう聞くと宿屋思い出したかのようにバックからぼろぼろの布を取り出した。
「ダルトが昔羽織っていた砂避けの布、それと手を出して」
その布を頭から強引に被せられたあと、言われた通り右手を前にだした。宿屋が手を握ると強い光を放った。
「これでよし、これはダルトから預かっていたピース。名は裏返表心リバーシ、人の内心と建前を入れ替える。ダルトがいらないと私に預けて来た能力だ」
ダルトは無能力者だと言ってたよな。それも嘘か。呆れるよ本当に。でもなんで宿屋はこんな事ができるんだ?
「なんで能力を渡したり、預かったりできるんだ?って顔してますね。この際だから教えてあげましょう。私のピース万象質店キャピタリズムを」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます