紀元前5世紀の病(アテナイの疫病)

 古代アテネの最盛期を築いたペリクレスの時代に流行した。アテネは当時 ライバル関係にあるスパルタとの戦闘状態にあったが、ペリクレスが病で没したこともあり、戦争はスパルタの勝利で終結(ペロポネソス戦争)。ギリシャの歴史家 トゥキディデスが『戦史(ペロポネソス戦争の歴史)』を著しており、そこから当時の状況がうかがえる。著書には、疫病が 人々から既存の宗教への畏怖や社会規範への敬意などを奪って無秩序になった旨が記されている。

 ちなみに、"四聖"のうちの1人 ソクラテスが活躍した時期も ちょうど この時期であり、この時の疫病が思想史に与えた影響の強さが窺い知れる。

 このときの病が何であったかには議論がある。

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